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 英下院は2日、過激派組織「イスラム国」(IS)を標的にした英空軍による空爆をシリア領内にも拡大するべきかを問う政府提出の動議を、賛成397、反対223の賛成多数で可決した。ロイター通信は3日、政府筋の話として英軍がシリアで空爆したと報じた。11月のパリ同時多発テロを受け、英国も米仏ロとともにISに対する軍事作戦の強化に乗り出した。

 英国はイラク政府の要請に基づいて2014年9月からイラク領内でISに対する空爆をしてきた。キャメロン首相はパリ同時多発テロを受けて11月下旬に、「自分たちの国の安全保障を同盟国任せにするべきではない」と述べ、空爆をシリア領内にも拡大する意向を示していた。

 2日正午前に始まった下院の討論は、空爆の必要性や有効性、シリア内戦の解決に向けた包括的な戦略など多岐にわたり、10時間以上続いた。