ウラジオストク=中川仁樹
2015年12月3日08時55分
トルコ軍機によるロシア機撃墜の報復措置として、ロシア政府は1日、トルコ産品の輸入禁止リストなどを決定した。トマトやミカン、鶏肉など17品目の輸入を来年1月から禁止する。ただルーブル安や欧米産食品の禁輸の影響で、ロシアの今年のインフレ率はすでに10%を超える見通しになっている。新たな措置は、さらなる物価高や品不足で自国民の暮らしに跳ね返りそうだ。
報復措置は先月28日、プーチン大統領が大統領令に署名して決めた。食品などの禁輸のほか、ロシア国内を走れるトルコの輸送車両も2千台までに制限した。トルコへのチャーター便は12月1日から禁止している。
また、両国政府による貿易経済に関する交渉も停止した。これを受けて、トルコを経由して欧州に輸出するガスパイプライン「トルコストリーム」計画の交渉が凍結された、と伝えたロシアメディアもあるが、ノーボスチ通信によると、ウリュカエフ経済発展相は1日、「事業凍結の決定はない」と話した。トルコ側に揺さぶりをかける狙いがあるとみられる。
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朝日新聞国際報道部
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