走りはいいけど燃費が…。そんなイメージを覆すエンジンを富士重工業が開発した。スバルのワゴン車「レヴォーグ」に搭載している排気量1.6リットルの水平対向直噴ターボエンジンだ。独フォルクスワーゲンなど欧州メーカーが小排気量のエンジンにターボチャージャー(過給器)を組み合わせたダウンサイジング技術で先行してきたが、動力性能と環境性能を両立した「国産本格ダウンサイジングターボエンジン」をアピールする。
エンジンの名称は「1.6リットル インテリジェントDIT(直噴ターボエンジン)」。排気量を落としたにもかかわらず、2.5リットルの自然吸気エンジンと同等の性能を維持、最大トルクは6%向上した。
環境性能も高め、このエンジンを搭載するレヴォーグの燃費はガソリン1リットル当たり17.6キロ。小排気量のターボエンジンを搭載する欧州車がハイオクガソリンを採用するのに対し、レギュラーガソリンに対応させることで経済性にも配慮している。
同社はこれまでも1.6リットルのエンジンを「インプレッサ」などに搭載していたが、自然吸気エンジンとは異なる直噴ターボエンジンを造るために、大部分を“専用設計”とした。同社が持つ技術の全てを注ぎ込み、積み重ねていくことで、扱い易さ・軽快な走りと低燃費を両立させることができたという。
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