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英議会 シリアでの空爆を承認12月3日 9時12分
イギリス議会は、過激派組織IS=イスラミックステートを壊滅させるため空爆の範囲をシリアへ拡大する議案を賛成多数で承認し、近くシリアでの空爆に乗り出す見通しとなりました。
アメリカなど有志連合が行っているISへの空爆について、イギリスは現地政府が同意しているイラクに限って参加してきましたが、キャメロン首相は、パリの同時テロ事件を受けてISの脅威が高まっているとして、空爆の範囲をシリアにも拡大する議案を2日議会下院に提出しました。
議会では、10時間以上にわたって討論が行われ、キャメロン首相は「空爆はイギリスを守るために必要であり、正しいことだ」と訴えたのに対し、野党・労働党のコービン党首は「政治的、外交的な努力だけが希望をもたらす。空爆の拡大が状況を変えるとは思えない」などとして反対しました。
しかし労働党は、所属する議員に対して自由に投票することを認めたため、採決の結果、野党側からも賛成に回る議員が出て、賛成397票、反対223票で承認されました。これによりイギリスも近くシリアでの空爆に乗り出す見通しとなりました。
ただイギリスでは、アサド政権を支援するロシアと退陣を求める欧米との対立が続き、政治的な解決の枠組みが見えていないとの批判が出ているほか、国内でのテロにどう備えていくかも課題となっています。
議会では、10時間以上にわたって討論が行われ、キャメロン首相は「空爆はイギリスを守るために必要であり、正しいことだ」と訴えたのに対し、野党・労働党のコービン党首は「政治的、外交的な努力だけが希望をもたらす。空爆の拡大が状況を変えるとは思えない」などとして反対しました。
しかし労働党は、所属する議員に対して自由に投票することを認めたため、採決の結果、野党側からも賛成に回る議員が出て、賛成397票、反対223票で承認されました。これによりイギリスも近くシリアでの空爆に乗り出す見通しとなりました。
ただイギリスでは、アサド政権を支援するロシアと退陣を求める欧米との対立が続き、政治的な解決の枠組みが見えていないとの批判が出ているほか、国内でのテロにどう備えていくかも課題となっています。
オバマ大統領「イギリス議会の決定を歓迎」
これについて、アメリカのオバマ大統領は2日、声明を発表し「イギリス議会の決定を歓迎する。ISに対する軍事作戦においてイギリスは最も重要なパートナーのひとつであり、イギリス軍が有志連合とともにシリアで空爆を行うことを待ち望んでいる」と述べました。
また、ドイツ政府が1日に、アメリカなどによる空爆を支援するために、イラクやシリアの上空に偵察機などを派遣する方針を決めたことについても、オバマ大統領は歓迎する姿勢を示したうえで「ISは世界的な脅威であり、壊滅に向けて、イギリスやドイツ、そして有志連合のすべての国と緊密に連携していく」と述べ、有志連合の結束を示し、ISの壊滅に向けた決意を強調しました。
また、ドイツ政府が1日に、アメリカなどによる空爆を支援するために、イラクやシリアの上空に偵察機などを派遣する方針を決めたことについても、オバマ大統領は歓迎する姿勢を示したうえで「ISは世界的な脅威であり、壊滅に向けて、イギリスやドイツ、そして有志連合のすべての国と緊密に連携していく」と述べ、有志連合の結束を示し、ISの壊滅に向けた決意を強調しました。