読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

NZ MoyaSystem

もやしプログラマのニュージーランド生活。主に英語や国外脱出について。

「残業代稼ぎ」がやりたい人はどんどんやってください。

work

気になるネットニュースを見つけました。

news.careerconnection.jp


残業の削減が叫ばれる昨今においても、残業代目当てでわざとだらだら仕事をする人が少なからず存在するらしいです。基本給が安すぎて残業しないとカツカツという事情もあるようで、そんなに給料安いなら転職したらどうなのと思うのですけど、残業で稼ぐのが一番手っ取り早くて合理的な選択なんでしょうね。


筆者は、残業を一概に悪いものとする意見には反対の立場で、残業したい人はやる、したくない人はやらないという選択が認められるのがベストだと考えています。時短勤務、時差出勤などの多様な働き方を認めるならば、一日中仕事をしていたい人の残業する自由も認められてしかるべきです。


もちろん残業代が発生する以上、企業側の同意が必要なことは言うまでもありませんが、上記の例では「残業代稼ぎ」が成立しているので、同意は取れているのでしょう。その限りにおいて、残業代がほしい人はどんどん残業すればいいのです。


しかしその結果何が起きるでしょうか?


定時外に仕事をわざと持ち越す社員に高い賃金を払い、定時内に終わらせる優秀な社員に払わない。そのような企業からは、自然と優秀な人材が抜けていき、残業しない働き方を重視する会社に集まっていきます。残るのはだらだらと残業する社員だけ。遅かれ早かれ行き詰まりがくるのは自明のこと。社員にどんどん残業をさせても生き残るのは、それだけの人件費をかけてでも資金回収できるだけの価値を社会に提供する企業だけです。


「残業代稼ぎ」をする社員は、無駄な残業を認める企業から、ヒルのようにじゅるじゅると資金と人材を吸い取ってくれているわけです。そうやってどんどんダメな会社をさらにダメにして潰していってくれればいいのです。もしくは、企業に残業の不必要さを悟らせ、業務改革を促せばよいのです。吸いとった残業代は消費活動で社会に還元され、より有意義な使いみちに回ることでしょう。


同様に、殺人的な業務量を労働者に押し付け、残業を強制させる企業も、自分から資金と優秀な人材を排出していると言えます。モチベーションと可能性を潰し、高い資金を投じて採用した人材を自ら退社させているのですから、随分ともったいないことをするものですね。


結果、徹底した業務効率化を図り残業しない社員に高い賃金を払う企業や、仕事の大好きな社員の力を利用し残業してでも圧倒的なイノベーションを社会にもたらす企業が生き残り、無計画な残業を認める企業が淘汰され、多様な労働環境と質の高い仕事が確保された社会が訪れるのです。残業したい人もしたくない人も双方ハッピーになれるわけで、最高じゃないですか?


ということで、「残業代稼ぎ」がやりたい人はどんどんやってください。それは結果的にこの社会をより良いものにしてくれるのですから。