イスタンブール=春日芳晃
2015年12月2日23時26分
ロシア軍機撃墜の報復としてロシアが対トルコ経済制裁を決めたことを受けて、ウクライナがトルコ支援を打ち出している。ウクライナはロシアにクリミア半島を併合されるなど関係が悪化し、親欧米の政権が生まれた。「敵の敵は味方」とばかりに、トルコとの関係強化を図っている。
トルコのアナトリア通信などによると、ウクライナのパブレンコ農業政策・食糧相が11月30日に声明を出し、「トルコへの経済制裁が実施されれば、ウクライナは穀類、トウモロコシ、石油などの対トルコ輸出を増やす用意がある」と強調した。
声明はさらに、「トルコはウクライナの長年にわたる信頼できるパートナー」と持ち上げ、「我々はトルコへの食糧の安定供給を保障する国として行動する準備ができている」とアピールした。
ウクライナのポロシェンコ大統領は同じ日、訪問先のパリでトルコのエルドアン大統領と1時間にわたって会談。会談後、来年初頭にトルコを訪問することを明らかにし、政治、経済、安全保障などの各分野で関係を深める意向を示した。(イスタンブール=春日芳晃)
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朝日新聞国際報道部
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