中山由美
2015年12月2日11時45分
地球の歴史を刻む地質学の時代区分に「千葉」の名が付くかもしれない――。千葉県市原市の地層が、時代の境界を分ける代表的な場所と認められる可能性があり、日本の研究グループは今秋、「チバニアン」の名前で国際学会に申請することを決めた。年明けに審査委員長が来日し、来秋にも結論が出る。
審査されるのは、市原市田淵の養老川沿いに現れている「千葉セクション」という地層で、約77万年前の火山灰が含まれている。新生代第四紀の「更新世」という時代の前期、中期の境目となる地磁気の逆転現象が精度良く分かる。地球では、過去に何度もN極とS極が逆転する現象が起きており、77万年前は最後の逆転にあたる。国立極地研究所の菅沼悠介助教や茨城大の岡田誠教授らが解析を進めてきた。
国際地質科学連合は、時代の境界を代表する地層を「国際標準模式地」として世界に1カ所ずつ定めている。認定されると、そこにちなむ時代の名もつく。これまでは大半が欧州だ。
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