ジョゼ・ラモス=ホルタ元・東ティモール大統領が11日、「北朝鮮の金家3代(金日成〈キム・イルソン〉主席、金正日〈キム・ジョンイル〉総書記、金正恩〈キム・ジョンウン〉第1書記)は基本的人権と人間の尊厳を完全に無視した中世の絶対主義王政を建設した。北朝鮮の住民数百万人はそこで人権を奪われたまま、共産主義王政の人質として暮らしている」と語った。
東ティモールの非暴力独立運動を率いた功績で1996年にノーベル平和賞を受賞したホルタ氏はこの日、延世大学ヒューマン・リバティセンター(イ・ジョンフン所長)が主催したソウル人権会議の基調演説で、「数少ない共産主義政権が徐々に政治改革と経済自由化を推進しているのにもかかわらず、北朝鮮は『最後の強制収容所の前哨基地』として持ちこたえている」と述べた。
同氏は「(北朝鮮は)崩壊目前でもなく、『アラブの春』現象が起きたアラブ諸国のように住民が街頭デモに立っている状況でもない。歴史の中で北朝鮮の状況に匹敵するものは見当たらない」と語った。
しかし、「偽りと抑圧の上に建てられた政権には終わりが来るものだ。古代から20世紀までの人類の歴史そうだった。長い間待つことになるかも知れないが、いつの時代も人類は時が来れば立ち上がってきた。北朝鮮にも住民たちが自由と尊厳のために立ち上がる時が来るだろう」とも言った。
そして、「北朝鮮の住民のために、私たちは声を上げなければならない。例えできることがそれだけだとしても、少なくとも沈黙することは良心の上で私たちの選択肢になり得ない。北朝鮮の人権状況を国際刑事裁判所(ICC)に付託することこそ明白な選択肢だ」と強調した。