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敦賀原発2号機 規制委に審査申請
11月5日 17時57分

原発の真下を通る断層が「将来動く可能性がある」とされ、廃炉の可能性が出ている福井県にある敦賀原子力発電所2号機について、日本原子力発電は5日、反論する追加調査の結果を盛り込んで再稼働の前提となる審査を原子力規制委員会に申請しました。
日本原電は5日午後、敦賀原発2号機の再稼働の前提となる審査を原子力規制委員会に申請しました。
敦賀原発2号機を巡っては、原子炉建屋の真下を走る断層について、原子力規制委員会の専門家会合がおととし5月とことし3月、「将来動く可能性がある」などとする評価書をまとめていて、廃炉になる可能性が出ています。
これに反論する日本原電は、5日提出した申請書類にこの1年ほどの間に追加で行ったボーリング調査などの結果を盛り込み、これまでの主張と同様に、2号機の真下の断層は将来活動する可能性のある断層ではないとしています。
日本原電の和智信隆常務は「議論していけば、私たちの主張がきちんと確認されるものと考えている。2号機は経営上の生命線であり、安全性を確認して運転再開したい」と話していました。
この断層の問題は、今後の審査会合で焦点になるとみられ、規制委員会の専門家会合が2度にわたって示した結論を覆すことになるのか、議論の行方が注目されます。

日本原電「将来動く可能性ない」改めて主張

今回提出した申請書類の中で、日本原子力発電は敦賀原発2号機の真下を通る断層について、追加調査の結果を盛り込んで「将来動く可能性はない」と改めて主張しています。
原発の新しい規制基準では、将来動く可能性がある断層の上に、原子炉建屋など重要な施設を設置することを認めていません。「将来動く可能性のある断層」に当たるのは、後期更新世と呼ばれる年代以降、つまり12万年から13万年前以降の活動が否定できないものとされています。これには別の断層の活動に引きずられて動いた断層も含まれます。
敦賀原発の敷地内にある断層の調査は、近くを通る活断層の「浦底断層」に引きずられて動く可能性があると指摘されて、3年前から始まりました。2号機の真下を走る「D-1」と呼ばれる断層が「将来動く可能性がある」か、D-1の延長線上にある2号機の北側の調査で見つかった「K断層」の評価が焦点になりました。
規制委員会の専門家会合は、K断層は地層に堆積した火山灰の状況から、後期更新世以降に活動していないとは判断できず、そのK断層と一連である可能性が否定できないD-1などの断層は、「将来動く可能性がある」とする報告書をまとめました。
これに対し、日本原電は今回、ボーリング調査など追加で行った調査の結果、K断層が動いた年代が後期更新世より古いことや、K断層とD-1断層では地層のずれ方などが異なり、一連ではないことを改めて確認したとして、これまでと同様にD-1断層は「将来動く可能性はない」と主張しています。

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