大阪市のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」の運営会社が11月から、インターネットなどで不正に転売されたチケットをすべて無効にするという方策を打ち出した。夏休みや祝日などは人気のショーの鑑賞チケットが、販売開始直後に売り切れることもあるが、転売業者によって3〜4割が買い占められるケースもあるという。チケットの無効化は、これまで取り締まれなかった不正転売にメスを入れる新たな策と期待されるが、現場では混乱も予想される。(阿部佐知子)
「(転売チケットを)買った人が使えないことは、しのびないと思い悩んだが、なんとか撲滅したい、最終手段だ」と運営会社ユー・エス・ジェイの森岡毅執行役員は打ち明ける。
USJでは、遠方からの来場者ら確実にアトラクションやショーを楽しめるようにと、並ばずに優先的にアトラクションを利用できる「ユニバーサル・エクスプレス・パス」や、ショーを間近で鑑賞できる「チェックイン・パス」などを事前にウェブサイトで販売している。
転売が多くみられるのは、人気の高い期間限定のショーなどで、インターネットオークションサイトでは正規価格が4千〜5千円のチケットが3〜4万円で販売されていた。特に今年夏に初めて開催された期間限定アトラクション「妖怪ウォッチ・ザ・リアル」や人気漫画「ONE PIECE(ワンピース)」のショーなどでは、3〜4割のチケットが転売されていた例もあるという。
copyright (c) 2015 Sankei Digital All rights reserved.