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<楽天>星野副会長、監督交代劇を総括

 東北楽天の星野仙一球団副会長(68)は11日、河北新報社の取材に応じ、監督交代劇に至った経緯やチーム編成の抱負などを語った。一問一答は次の通り。
 −大久保博元監督の辞任の理由に三木谷浩史オーナーの現場への関与が挙げられた。
 「(大久保前監督に)言ったんだ。『お前が介入させてるんじゃないか』と。思うようにいかないと言ってるけど、論理的、数字的にこういう風にやりたいと(オーナーを)説得しなかった責任はある」
 「自分が監督のときもオーナーから意見はあったけど、そっくりそのまま受けてはこなかった。野球はこっちが専門なんだから、理論で攻めれば無理には言ってこない。それを(大久保前監督は)コーチ会議などで『オーナーが言ってるから仕方ないじゃないか』と逃げてしまってはどうしようもない」
 −今季の半ばに田代富雄打撃コーチが辞任した。
 「田代からすぐ『(星野さんから託された大久保氏のサポート役が)もうできない』と電話があった。俺は監督時代、大久保打撃コーチが考えた打順を尊重してやってきた。それは選手の状態を最も知っているのが現場のコーチと思っていたからだ。部下を守れずして何が大将だ、と思う」
 「彼(大久保氏)は監督になる時、『おやじの野球を引き継ぐ』と言った。だが、秋季キャンプは手抜きだったからけが人が多かった。春は朝の散歩と声出しをやらなかった。選手に目標を言わせて自覚が生まれるはずなのに…。これじゃ駄目だと感じた」
 「でも、こういう状況にしたのも、ある意味、(大久保氏に)後を託した俺にも責任がある。だから梨田新監督は全面的に支える」
 −球団副会長として初めてドラフト会議(22日)に臨む。戦略は?
 「1位は平沢大河(仙台育英高)。いい遊撃手だ。俺は地元枠というのは賛成じゃない。彼は力がある選手だから指名する。この球団はフリーエージェント(FA)による補強はあまり期待できないから、ドラフトと外国人で失敗してはならない」
 −来季のコボスタ宮城は内外野が天然芝になる。
 「天然芝化は賛成。きっと失策は増える。外野手は大変だぞ、打球が死ぬから肩と足の守備力が試される」
 「三塁コーチャーは状況判断が問われる。走者を三塁にとどめるのか、あるいは本塁に突っ込ませるのか。観客も見方が変わるはずだし面白くなる」
 −副会長の抱負を。
 「俺の持っている物を全部残していく。いま球団職員は行く末が見えないが、5年先にはうっすらと見えるようにしてあげたい」


2015年10月12日月曜日

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