家を出るとき、犬にバイバイと声をかけると首をかしげてキョトンとした顔をする。続けて話しかけると、首を逆にかしげて丸い目で見つめてくる。この仕草がたまらなく可愛いくて、ついつい玄関で長居してしまい、家人から白い目で見られる日々を送っている。
それにしても、犬が首をかしげる仕草にはどのような意味があるのだろう。ウェブで検索すると様々な説が見つかる。
- マズルを避けて前方を見やすくしているのではないか。
- 人と同じように考えるときの癖ではないか。
- 聞き耳を立てているのではないか。
科学的に説明できそうなのは3番だ。
たとえばフクロウは耳の高さが左右で違う。これは音で獲物の位置を特定するためで、音が届く時間差で水平位置を割り出し、音の強度差で垂直位置を割り出している。フクロウは言語を持たないので数学をしているわけではないが、本能で三角測量を行っている。
犬も耳の高さを変えることで音をより正確に聞こうとしているのかもしれない。犬の聴力は人間の5倍〜7倍あるため、左右の高さを変える効果は大きいはずだ。
ただ、そんな理屈は忘れてしまうぐらい首をかしげる仕草は可愛い。家を出るとき、玄関先でついついバブちゃん語を使ってしまい、隣人からも白い目で見られる始末だ。もしかしたら犬も呆れているのだろうか。この人は大丈夫かと首をかしげる。
関連書籍
数学する本能―イセエビや、鳥やネコや犬と並んで、あなたが数学の天才である理由
- 作者: キースデブリン,Keith Devlin,冨永星
- 出版社/メーカー: 日本評論社
- 発売日: 2006/09
- メディア: 単行本
- クリック: 6回
- この商品を含むブログ (9件) を見る
- 作者: コンラートローレンツ
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2014/10/30
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
- 作者: 日高敏隆
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- 発売日: 2015/03/10
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る