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株式投資に興味を持ちながらも、「チャートの読み方が分からない」「何から勉強するべきか分からない」といった悩みを抱えている方は多く見られます。株式投資を成功させるには、基礎知識を理解した上で情報を把握し、しっかりとまとめることが大切になります。
株式に関する情報をまとめる方法として、よく使用されているものが「箱ひげ図」と呼ばれるものです。箱ひげ図とは、データを分かりやすく表現したグラフのことを指しますが、箱ひげ図を作成するためには、チャートの見方・読み方を理解しておく必要があります。
そこで今回は、株価チャートの見方や読み方などについてご紹介します。
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■株価チャートの構成要素を理解しよう!
一般的な株価チャートは、「ローソク足」と「出来高」という2つの要素によって構成されています。株価チャートの上部に位置しているグラフがローソク足、下部に位置している棒グラフが出来高となります。
ローソク足は、ある銘柄の株価を表しています。株価チャートによって使用されている色は異なりますが、一般的には赤と青の2色が使用されており、始値と比べて終値が低かった場合には赤いローソク足、終値の方が高かった場合には青いローソク足で株価が表されます。また、ローソク足には上下に1本ずつ「ヒゲ」と呼ばれる細い線が生えていますが、これは期間中の高値(上部のヒゲ)と安値(下部のヒゲ)を指しています。
出来高については、期間中に売買された株式の数を表しています。つまり、棒グラフが高いほど、その銘柄は頻繁に取引が行われていることになります。
さらに、株価チャートには「移動平均線」と呼ばれている2本の線が描かれていますが、これは一定期間中の終値の平均値を示しています。移動平均線には「短期移動平均線・長期移動平均線」の2種類があり、それぞれ異なる色で表されています。
■株価チャートで着目すべきポイント
2本の移動平均線が重なる地点を、「デッドクロス」および「ゴールデンクロス」と言います。短期移動平均線が上から交差する場合はデッドクロス、下から交差する場合はゴールデンクロスとなります。
一般的にデッドクロスが生じると、その銘柄の株価はそれ以上伸びにくく、下落に転じやすいとされています。逆にゴールデンクロスが生じると、今後の株価の上昇を期待しやすくなります。つまり、デッドクロスは「売り時」であり、ゴールデンクロスは「買い時」である可能性が高いと言えるでしょう。
ただし、デッドクロスやゴールデンクロスが生じたからと言って、必ずしも買い時や売り時であるとは限りません。例えば、ある銘柄の株価が急落し、一時的に急騰に転じてゴールデンクロスが現れたとしても、今後その銘柄は株価が下落してしまう可能性があります。これは、短期・長期双方の移動平均線が、実際の株価の変動についていけないために生じる現象です。
つまり、ゴールデンクロスを過信すると、実際の株価が急騰し終わった後に投資してしまう恐れがあるということです。したがって、上記の例のようなゴールデンクロスに関しては、買い時であるとは言えないでしょう。
■おわりに
ここまで、株価チャートの見方・読み方を紹介してきました。
株価チャートを理解できるようになると、さまざまな銘柄の情報を端的に収集したり、長期的な株価の動向から今後の予測を立てたりすることが可能となります。特に、デッドクロス・ゴールデンクロスは売買の重要なタイミングになる可能性があるため、しっかりと確認しておくことが望ましいでしょう。
ただし、株価チャートだけで全てを判断することは難しいため、株式投資の成功率を上げるには、さまざまな情報に目を通す必要があります。株価チャートだけで補える情報・知識をしっかりと把握し、不足している情報については、別の手段で収集することを心がけましょう。