ポルトガル議会選挙 財政緊縮策の与党が勝利

10月5日 10時54分

k10010258941_201510051113_201510051116.mp4

ギリシャと同じように、財政を立て直すために緊縮策を求められてきたポルトガルで、議会選挙が行われた結果、痛みの伴う緊縮策を実行した連立与党が第一党の座を維持し、国民から一定の支持を得た形となりました。

ポルトガルは、ギリシャと同様に多額の財政赤字を抱えていたため、ＥＵ＝ヨーロッパ連合などから、金融支援を受ける代わりに痛みを伴う緊縮策の実行を求められました。ポルトガルの場合は、増税などの緊縮策を実行した結果、去年には金融支援が終了するまでに財政が改善した一方、依然として厳しい雇用情勢が続いています。
議会選挙では、緊縮策の是非が争点となり、コエリョ首相率いる連立与党が「ポルトガルはギリシャと違って、緊縮策を着実に実行したため経済が改善した」と実績を強調したのに対し、野党側は「緊縮策は厳しすぎた」などと批判しました。
投票が４日に行われ、即日開票された結果、連立与党がおよそ３７％の票を獲得して、最大野党の社会党の３２％を上回り、第一党の座を維持しました。これにより、緊縮策を実行した連立与党は、国民から一定の支持を得た形となりましたが、過半数の議席は獲得できなかったため、今後の経済運営で困難に直面することも予想されます。