9月17日より配信が開始された「iOS9」には、iPhoneでは使えない、iPadのみの機能があります。その新機能はどれだけ使い勝手に影響を与えるのかを解説します。最新OSにアップデートした方がいいのか悩んでいる方は、前回のiPhoneベースの記事も参考にしてください。なお、今回の検証はiPad mini 4で行っています。
●擬似的なタッチパッドを使える「Quick Type」
キーボードが大幅にパワーアップしています。一番使えると思ったのは、Multi-Touchジェスチャーです。キーボード上で2本指タッチをすると画面上のキーボードの刻印が消え、画面にはカーソルが登場し、タッチパッド操作のように自由に動かせるというもの。
個人的にはiPhoneよりもiPadの方が長文入力をする機会が多いのですが、面倒なのは文字の修正時。ほんの少しだけ修正するときには、狙ったところをタッチで長押しし、拡大表示を見ながら少しずつ指をずらし、場所を指定する……という作業に若干ストレスを感じ、該当箇所までの文字を全部消して書き直したことも1度や2度ではありません。2本指でささっと選択できるようになったことで、快適に入力・修正できています。
カーソルを単語に合わせてからキーボードを2本指でタップすると単語の範囲選択に。ダブルタップで文章の範囲選択、トリプルタップで段落全体を選択します。文字を長押しして「選択」や「全選択」を選ぶよりもかなり快適です。
他にも、キーボードにショートカットバーがつきました。コピー、カット、ペーストといったテキスト編集ツールのボタンが表示されます。でも、こちらの使い心地は少し微妙でした。変換候補が出るところの左端にボタンが表示されるため、第一変換候補の場所がずれて、違和感を感じるからです。この辺は、今まで染みついた慣れや癖の問題なのかもしれません。
タップで単語や文章を選択し、カット&ペーストするときには、いちいち文章の方に指を伸ばさなくて済むので、慣れると作業効率が上がるかもしれません。ですが、編集ツールを使うよりも文字変換する方が圧倒的に多いので、違和感を拭えない状態です。
キーボードショートカットは、「設定」の「一般」から「キーボード」を選び、「ショートカット」でオン/オフできる
キーボードの文字変換候補が出てくる部分に、編集ツールが表示される。アプリによっては左端だけでなく、右端にも表示される。…