今注目のアプリ、書籍をレビュー

iPadはiOS9にアップデートすべきか。超ていねいに解説してみた

2015年9月20日 10時50分

ライター情報:杉村啓

このエントリーをはてなブックマークに追加
9月17日より配信が開始された「iOS9」には、iPhoneでは使えない、iPadのみの機能があります。その新機能はどれだけ使い勝手に影響を与えるのかを解説します。最新OSにアップデートした方がいいのか悩んでいる方は、前回のiPhoneベースの記事も参考にしてください。なお、今回の検証はiPad mini 4で行っています。

●擬似的なタッチパッドを使える「Quick Type」

キーボードが大幅にパワーアップしています。一番使えると思ったのは、Multi-Touchジェスチャーです。キーボード上で2本指タッチをすると画面上のキーボードの刻印が消え、画面にはカーソルが登場し、タッチパッド操作のように自由に動かせるというもの。
キーボード上に指を2本置くだけで、刻印表示がなくなり、文字入力画面にはカーソル(設定ボックスの左上の青い縦線)が表示される。そのまま2本指でカーソルを操作できる

個人的にはiPhoneよりもiPadの方が長文入力をする機会が多いのですが、面倒なのは文字の修正時。ほんの少しだけ修正するときには、狙ったところをタッチで長押しし、拡大表示を見ながら少しずつ指をずらし、場所を指定する……という作業に若干ストレスを感じ、該当箇所までの文字を全部消して書き直したことも1度や2度ではありません。2本指でささっと選択できるようになったことで、快適に入力・修正できています。

カーソルを単語に合わせてからキーボードを2本指でタップすると単語の範囲選択に。ダブルタップで文章の範囲選択、トリプルタップで段落全体を選択します。文字を長押しして「選択」や「全選択」を選ぶよりもかなり快適です。

他にも、キーボードにショートカットバーがつきました。コピー、カット、ペーストといったテキスト編集ツールのボタンが表示されます。でも、こちらの使い心地は少し微妙でした。変換候補が出るところの左端にボタンが表示されるため、第一変換候補の場所がずれて、違和感を感じるからです。この辺は、今まで染みついた慣れや癖の問題なのかもしれません。

タップで単語や文章を選択し、カット&ペーストするときには、いちいち文章の方に指を伸ばさなくて済むので、慣れると作業効率が上がるかもしれません。ですが、編集ツールを使うよりも文字変換する方が圧倒的に多いので、違和感を拭えない状態です。
キーボードショートカットは、「設定」の「一般」から「キーボード」を選び、「ショートカット」でオン/オフできる

キーボードショートカットは、「設定」の「一般」から「キーボード」を選び、「ショートカット」でオン/オフできる
キーボードの文字変換候補が出てくる部分に、編集ツールが表示される。アプリによっては左端だけでなく、右端にも表示される。ちなみに「設定」にも検索がついて、少し便利になった

キーボードの文字変換候補が出てくる部分に、編集ツールが表示される。アプリによっては左端だけでなく、右端にも表示される。

ライター情報

杉村啓

醤油と日本酒と料理漫画とその他諸々をこよなく愛するライター。なんでも超丁寧に解説します。近著に『白熱日本酒教室』(星海社)、『醤油手帖』(河出書房新社)ほか。

URL:醤油手帖

注目の商品