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 JR函館線で貨物列車が脱線し、レール検査データが改ざんされた事件で、北海道警は近く、JR北海道の当時の保線担当者ら十数人を業務上過失往来危険や鉄道事業法違反(虚偽報告、検査妨害)などの疑いで書類送検する方針を固めた。JR発足以来、初めて国から刑事告発を受けた不祥事は、刑事事件に発展することになる。

 2013年9月19日午後6時すぎ、北海道七飯町の大沼駅構内で、18両編成の貨物列車の6~9両目が脱線。レール幅の広がりを示す定期検査のデータが改ざんされ、国土交通省や運輸安全委員会に報告された。

 定期検査は事故の3カ月前に函館保線所大沼保線管理室が実施したが、施設技術係ら数人はレール幅の広がりが整備基準値(19ミリ)の倍以上の39ミリになっているのを把握しながら補修を怠ったことが社内調査で判明。道警は、これが脱線事故につながったとして業務上過失往来危険罪にあたるとみている。