女性が拒否表明、直ちに行為中断・謝罪すれば「性的暴行ではない」

大法院、二審判決を破棄・差し戻し

 女性が「性的関係を持つつもりはない」という意思を表明した後、男性がすぐに性的な行為をやめ謝罪した場合、性的暴行と見なすことはできないという大法院(日本の最高裁判所に相当)の判決が下った。大法院第1部(金竜徳〈キム・ヨンドク〉裁判長)は16日、かつて交際していた女性とその友人に対し性的暴行を加えたとして起訴された男性(26)に対し、懲役1年6月を言い渡した二審判決を破棄し、審理をソウル高裁に差し戻した。

 兵役に就いていた男性は2012年、顔見知りのLさん(20)と一緒に酒を飲んだ後、車に乗せて性的暴行を加え、また翌年1月にはLさんの友人で、自分とかつて交際していたPさん(20)と一緒に酒を飲み、モーテルに連れ込んで性的暴行を加えたとして起訴された。一審は2人に対する性的暴行を全て認め、男性に懲役2年6月の判決を言い渡した。二審は「被告人とLさんが事件以降にも日常的にメールをやりとりしたり、電話で話したりし、その数が371件に上ることから考えると、2人は互いに好感を抱き、連絡を取り合う仲だったと判断できる」として、Lさんに対する性的暴行罪について無罪とした。だが、Pさんに対する性的暴行罪は認め、量刑を懲役1年6月に引き下げた。

 だが大法院は、Pさんに対する性的暴行罪までも無罪と判断した。大法院は「Pさんがモーテルから出ようとした被告人を再び入室させた点、被告人は性行為をしようとしたがPさんが『これは強姦(ごうかん)だ』と告げたところ直ちに性行為をやめ謝罪した点などから、被告がPさんの意向を無視して強制的に性的関係を持ったと見なすのは困難だ」と説明した。

崔燕真(チェ・ヨンジン)記者
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