【ソウル聯合ニュース】青森県出身の作家で在日コリアンの呉勝浩氏の著作「道徳の時間」が日本推理作家協会の「江戸川乱歩賞」に選ばれ、授賞式が10日に東京の帝国ホテルで開かれる。呉氏には賞金1000万円が贈られる。
同作は典型的な推理小説だ。犯人不明のいたずら事件が相次ぐ中、陶芸家が殺される。現場には「道徳の時間を始めます。殺したのはだれ?」というメッセージが残されていた。過去の殺人事件に類似した点があることに気付いた主人公が事件の真相に迫る。
審査委員を務めた有栖川有栖氏は「『思わず身を乗り出すような謎』が描かれていた、真相に迫っていく面白さも十分備わっていた。新しい才能の登場を感じた」と評価した。
1981年生まれの呉氏は大阪芸術大映像学科を卒業し、現在は大阪市在住。
作品は今後、フジテレビで映像化されることが決まっている。