【8月23日 AFP】米ニューヨーク（New York）で、騎馬警官の馬に指先を噛みちぎられたスウェーデン出身の女性が20日、同市と警察を相手取り訴訟を起こした。

 指先を噛みちぎられたのはマーケティングアナリストのぺニッラ・エクバーグ（Pernilla Ekberg）さん（28）で、弁護士のエリオット・ビッコフ（Eliot Bickoff）氏によると、エクバーグさんは昨年11月、恋人や友人たちとともにマンハッタン（Manhattan）に出かけた際に騎馬警官を見かけたという。

 ビッコフ氏はAFPの取材に対し21日、「人々が馬をなでていたため、エクバーグさんも近づいて警官に、馬に触る許可を求め、警官は良いですよと答えた」と語った。さらに「馬はすぐに彼女の右手の薬指に噛み付き、先端を噛みちぎって地面に吐き出した」と話した。

 ビッコフ氏によると、警官は、エクバーグさんが治療が必要かどうか確認したり、報告したりせずに、馬に乗ってその場から去ったという。エクバーグさんの恋人が噛みちぎられた指の先端を氷で冷やすなどして保存しようとしたが、病院でも指を修復することができなかった。

 エクバーグさんはそのまま病院で指の一部を切断する手術を受け、その後のリハビリなどに数か月かかったが、指には永久的な神経損傷が残った。

 ビッコフ氏は「彼女は指に重大な損傷を受けた」と述べ、エクバーグさんが右利きで、タイピングやペンを持つこと、人々との交流が困難になったと述べている。訴訟はニューヨーク市と同市警察を相手取って起こされ同警察の過失と「馬の凶暴な性質」について訴えているという。(c)AFP