Updated: Tokyo  2015/08/20 14:39  |  New York  2015/08/20 01:39  |  London  2015/08/20 06:39
 

運転あきらめます、でも買い物どうしよう-高齢者が難民化

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  (ブルームバーグ):自動車の免許証を返上する高齢者が増えている。遠出の手段を失うことで社会的な孤立を深め、買い物難民が増える懸念がある。

高齢者の購買力に期待する小売業者にとっても頭痛の種。若年層に比べると、オンラインショッピングになじみの薄い高齢者に、インターネット利用を呼び掛けるのは難しいからだ。

経済産業省の委託調査によれば、日本には食料品店から500メートル以上離れ車を持たない買い物弱者が約700万人いると推測されている。セブンイレブンを全国に展開しているセブン&アイ・ホールディングス の広報、逸見弘剛氏によると、特に過疎地では問題が一層深刻化しているという。

セブンイレブンは遠隔地に住む高齢者に、おにぎりやサンドイッチなどさまざまな商品を移動販売するサービスを行っている。

第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストは、簡単な解決法はないと述べた。一つの解決法としては、懐の温かい高齢者に資金を出してもらい、廃止になりそうなバス路線にテコ入れすることを挙げた。

ともあれ、運転に自信がなくなった高齢ドライバーの免許返上が賢明な判断であることは疑いない。それは年代別の交通事故のチャートを見れば一目で分かる。

記事についての記者への問い合わせ先:東京 野原良明 ynohara1@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先: Brett Miller bmiller30@bloomberg.net;大久保義人 yokubo1@bloomberg.net 淡路毅, 谷合謙三

更新日時: 2015/08/20 09:30 JST

 
 
 
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