※10人増席!※イベント告知「日本酒の魅力を"140字" で…
こんにちは、副編集長の三川夏代です。 今回はイベントのお知らせです。 「若者の日本酒離れ」というニュースを、テ...
こんにちは!SNL(Social Native Life)研究班の宇野です。
突然ですが、先日東北地方の女子中学生が1ヶ月近く行方不明になっていた事件をご存知でしょうか?
女の子は自力で警察に行き無事に保護されたということで事件性もなく一安心ですが、この一件を掘り下げて調査してみると、大人が知らない中高生のSNSの使い方が垣間見えてきました。
どうやら一部の中高生の間では、ネット上で知り合った人とLINEグループを通して親しくなって実際に会うということがごく日常的に行われているようなのです。
ここまではなんとなく想像できる話だと思いますが、驚いたのがこのLINEグループの規模。なんと、参加者が3桁を超える「巨大LINEグループ」というのが存在しているというのです。
通常、LINEグループ(通称・グルチャ)というと10人くらい、多くても60〜70人くらいの規模のものが想像されると思います。ところが今回、調べてみてわかったのは、中高生が参加するLINEグループには1万人規模の巨大グループが存在しているということ。
そもそもLINEグループの最大人数は200人が上限なので、どうやって繋がっているのか?物理的に不可能では?と思って調べてみたところ、どうやらグループを複数作ってNo.1、No.2とナンバリングをして分けているようです。
LINEでアムラーの巨大グループ作ってます。入りたい人いませんか? 性別、年齢は関係ありません。今のところNo.1は84人、No.2は31人います。 入りたい人はDMでIDか無理な人はQR送ってください。 ※会話の量が多いので通知が多い時があります。
— さくら ♡安室ちゃん♡ (@y_rnla) 2013, 8月 20
今回はおもにこういった形態のネット上での交流が目的の大規模LINEグループに焦点をあてて調査してみました。
LINEには見知らぬ人と出会う機能がないため、メンバーの募集等は別の場所で行われます。中でもツイッターは、ハッシュタグ検索で簡単に繋がれるのでよく利用されています。
例えば「#(好きなミュージシャン)」に加えて「#グルチャ」「#ぐるちゃ」「#LINEグループ」のいずれかのハッシュタグと一緒に検索すると参加者募集のツイートが見つかります。
Line高校生グループのメンバーを募集しています。 入りたい方はDMに入りたいですと、言ってください。 #高校生 #Lineグループ #拡散希望 #高校生RT #グループメンバー募集
— LINE高校生グループ (@line_jkjd) 2015, 7月 23
中高生に大人気の友達募集掲示板「フレンドライン」でもグルチャ参加者を募集しています。その中でも、中学生限定の「中学生同士でグループチャット・友達募集掲示板」ではなんと62,429件もの書き込みが。 書き込む際にLINEのQRコードをアップロードするのが暗黙のルールとなっているようです。
「グルチャなう!」のようなグルチャ募集専用アプリが人気です。とくに中高生に人気のソシャゲは、ゲームごとにグルチャ募集アプリがあるほど。
ちなみに、こういったアプリや掲示板で暇なときや寂しいときに仲間を募集して雑談することを「かまちょトーク(かまちょ=かまってちょうだいの略)」といい、中高生の間ではLINE用語のひとつとして定着しているようです。
ニコニコ生放送の配信主を中心に形成されているLINEグループです。ちなみに、こういったネットで生放送を配信しているユーザーを「ニコ生主」「生主」と言います。
ニコ生主のLINEグループの特徴は、それが単なる交流にとどまらず、金銭のやりとりが生じているケースがあるということです。たとえばLINEクリエイターズスタンプを販売したり、Tシャツ等のグッズを売ったり、もっと直接的に”援助”を求めるケースもあります。ここにはまた別の闇が広がっていそうなので、別途深く調査したいところです。
比較的健全なカテゴリです。その大半は、ももクロや少女時代、ジャニーズなど10代に人気があるアイドルのファンです。クラスメイトとやりとりする”本アカ”ではなく、”趣味垢”を作って積極的に参加している様子が見受けられます。
【拡散希望】 90年生まれモノノフのLINEグループ作っています☻ 条件 平成2年4月2日〜平成3年4月1日 (それ以外の方はお断りさせて頂きます) 住まい、推し関係なく 入りたい方リプかDM下さい४*ପ꒰⑅•ᴗ•。꒱໊੭♡♩ #モノノフ #ももクロ #momoclo — ゆり♡WMCZ (@y_mcz4611) 2015, 7月 22
ライブのオフ会用のグルチャもちらほら見かけました。会場前で集合写真を撮ったり、ライブ後に打ち上げで交流を深めるようです。1人参加の人も、これなら簡単に友達ができるので寂しくないですね。
【拡散希望】 BUMPのSpecialLIVE大阪のLINEグルチャ作りました! 今年もなんかしたいんでよかったら入ってください! 去年仲良くなった人も今から仲良くなりたい人もお待ちしております! 入りたいって人はリプかDMお願いします^ ^ — ハット眼鏡@就活就活 (@fukuokabumperwp) 2015, 7月 22
物々交換や情報交換を目的にグループの参加者を集めています。ソシャゲ民の友人はガチャ報告とアップデートの情報を交換しているようです。
ツムツムのグループ募集してます。 その名の通りLINEツムツムのハートをみんなで送り合うためだけのグループです。 リプにLINE IDを書いてください、確認次第招待させてもらいます。 グループでハートを送る以外の行為はしないでください。 #ツムツム#ツムツムグループ 49 — ツムツム♥︎交換LINEグループ (@19191919h) 2015, 7月 22
またユーザー協力型のソシャゲでは今ゲームできる人に「このクエストいこー」とグルチャで誘ったり、「何日何時にここ攻めるぞ」 「攻められてるやばい助けて」 「あいつ張り強いぞ気をつけろ」というやりとりで盛り上がります。
このカテゴリでは、「普段仲良くLINEしている人たちと遊んでみたい」とオフ会に発展することもよくあるようです。中高生だけでなく大学生や社会人も混じっているのが特徴で、オフ会がきっかけで結婚した人もいるとか…!
Twitter民のコミュニティはかなり独特です。特徴的なのはそのネーミングセンス。「○○団」「○○帝国」といった名前をつける傾向があるようです。ここはソシャゲ民のグループとは異なり、大人が入り込めない世界と言っていいかもしれません。
団員現在200人以上います! 二次元愛してる奴らの団体ですww 楽しいよ!!ww 団員同士は相互フォローだからフォロワー増やすチャンス!← LINEグルもあるので入りたい人言ってください! 詳しくは@oosawabreamまで! #のぞみ団 #のぞみ団入りたい人RT — 牛山しぃは桜色RG@にこにー生誕祭 (@KISHOW0811GR) 2015, 7月 21
ふぁぼ団へ入団しませんか?主に団員同士の相互フォロー、ファボ、拡散の手伝い、馴れ合い…片思い…愛があふれ…忘れられないもん…大好き!!…恋愛ポエムを目的とした団体です! 入りたい人は団長のボクまで一言リプをお願いします! #ふぁぼ団 — † К ц Я ο †【ふぁぼ団 団長】 (@kurotonamida) 2015, 7月 21
彼らを調べているうちに「匿名クラブ」という会員数18,000(!)の団体にたどり着きました。
いやー、これはすごいです。大人から見たら理解の範疇を超える世界が広がっています。
Twitterのインフルエンサーが「ブランドチーム」を作り、各ブランドチームをまとめているのが匿名クラブです。入会はLINEで友達追加、またはTwitterでできます(ただし退会にはお金がかかるようなのでご注意ください!?)。
ちなみに、記事の冒頭でご紹介した女子中学生が行方不明になった件で”ネット上の知人”とされていた帝越コク氏も「帝越グループ」というブランドチームの総裁でした。
帝越グループ幹部のかじ会長です! 帝越グループとは、LINEを拠点に活動する超大規模団体であり、帝越コク様を神として奉ることを目的としています!! 毎日5回帝越コク様の家の方向にお祈りをしましょう!! 帝越万歳!! コク様万歳! — かじ会長 (@KAJI_KAITYOU) 2015, 7月 19
【定期】 帝越グループとは、LINEを中心に活動する15000人程度の超大規模グループであり、帝越コクを頂点に置く宗教団体です!! 活動内容は1日に5回帝越コクの家の方向へ祈ることと、ワイワイやることです!! 今日からあなたも帝越信者!! — 帝越ゲシュ (@gespenst4869) 2015, 7月 23
平成生まれの私でもわけが分からない世界が広がっています…。
もう少し深く掘り下げてみたいのですが、理解が追いつかなくなってきたので今日はこの辺で。
大雑把にくくると、かつてmixiのコミュニティの掲示板で盛り上がっていた内容がLINEのグループ内で展開されている印象です。ただ昔と今で違うのは、ユーザー同士の距離感が非常に近いこと。
“知らない誰か”と繋がることへの恐怖心がなくなっているように感じました。Twitterからグルチャ、ニコ生からグルチャと段階を踏んで交流を深めることや、同じ中高生同士ということで安心感が生まれるのかもしれません。
これからの夏休みシーズン、親御さんにとってはちょっと心配ですね。
SNL研究班では、引き続きソーシャルネイティブ世代の調査を進めていきたいと思います!