コンビニで密かに売れている商品、あるいは注目の新製品を紹介するこの連載。今回はセブン-イレブン発の隠れた(?)人気商品を紹介しよう。

 セブン-イレブンが展開しているセブンプレミアムの冷凍食品は、温めるだけで本格的な味わいを楽しめることから人気が高い。中でも冷凍麺は、値ごろ感の高い商品として支持されており、特に冷凍つけ麺は累計販売数1000万食を軽く超えるヒット商品だ。

具材を付けると売り上げが4倍に

セブン-イレブン・ジャパン 商品本部 FF・デイリー部 デイリー・冷食 MD 子出藤優氏。特に麺は、専門店同様の小麦粉を使用しつつ食感を再現することに苦労したと話す
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 2010年5月に発売したセブンプレミアムの冷凍つけ麺。おいしさとその値ごろ感から、SNSやWeb上で口コミが広がりコアヒット。そして2014年7月、麺とスープのみだった冷凍つけ麺に具材を加えた「具付きつけ麺」へとリニューアルした。「お客様からご要望の多かったチャーシューとメンマをボリューム良く盛り付け、一食で満足感のある商品に仕上げました」と、セブン-イレブンの商品本部 子出藤優氏は話す。

 同時に、具材や麺とよく絡む濃厚なつけ汁を再現。具材が付き、おいしさが増したことから、「スタート年間販売数量から約4倍の販売実績まで上がりました」(子出藤氏)とのこと。価格がアップしたにも関わらずリニューアル前を上回る販売数で推移し、「当初の見込みより1.3倍の販売数」(子出藤氏)だという。

 この具付きつけ麺が今年5月に再リニューアルし、さらにおいしさを追求。麺に使用する小麦粉をすべて国産に変更し、3つの小麦粉をブレンドして熟成。「専門店品質を上回る食感を再現するため、市場調査をして麺の太さ、もちもち感、喉ごしを研究」(子出藤氏)し、試行錯誤を重ねて喉ごし良くコシのある麺に生まれ変わった。また、その麺に合わせてスープも開発。味の決め手となる魚粉量を増やし、より濃厚な風味のつけ汁に仕上げている。

 今年5月以降の売り上げは、「変更前に比べて好調に推移している」(子出藤氏)とのこと。ターゲットは「つけ麺の専門店によく行く20〜30代男女のコアユーザーで、「実際に想定したターゲットの方から支持されている」(子出藤氏)という。また、なかなかお店に足を運びづらいという女性客層からも人気なのだとか。

「セブンプレミアム 具付きつけ麺」
国産小麦100%を使用したコシのある中太麺が魅力。豚骨・鶏ガラスープをメインに、粗粉砕した魚粉を加えたつけ汁は、濃厚な中にも爽やかな柚子の酸味と香りが感じられる。チャーシュー・メンマが付いていて食べ応え抜群。税込み価格270円
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