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 中国の金持ちの中高年女性を狙って、無免許の医師らが香港で「豪華香港若返りの旅」と名付けた美容整形ツアーを催していた。五つ星級のホテルで施術して豪華クルーズも用意し、費用は3万8千元(約74万円)。「若返り」のための注射の成分も偽物だった疑いがあり、顔が赤く腫れたり、発疹が出たりする人もいた。

 香港紙リンゴ日報の記者が2カ月間の潜入取材の末に報じた。医薬関連の法律違反や詐欺の疑いもあり、警察が調査に乗り出した。

 報道によると、ツアーは4泊5日で、幹部公務員の妻や女性経営者らを勧誘。美容整形の施術に加え、筋肉質の若い男性が付き添うクルーズもつく。1回の定員は30人で、昨年秋以降、月8回以上開催していた。

 病院のように改装したホテル内で若返りに効果があるという「ヒアルロン酸」や「ボトックス」とされる注射のほか、鼻を高くする手術などを実施。さらに、「使わないと老化が早まる」などと、ツアー代とは別に1本13万元(約250万円)の「ホルモン注射」を買わせて打つなどしていた。総額で300万元(約5800万円)を使った女性もいたという。