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斬新すぎる2色ボールペン
文房具的に夏の季語ともいえるISOT2015(国際文具・紙製品展)。
東京ビッグサイトで3日間、各メーカーが新製品の発表展示を行う文房具業界の一大イベントだ。 そのISOT2015レポート、2日目は特殊用途の接着剤から特殊用途の定規、特殊用途の紙まで特殊文房具まつりである。 > 個人サイト イロブン Twitter:tech_k 特殊接着剤といえばセメダイン接着剤でおなじみセメダインは、新たにものすごい限定された用途で役に立つ接着剤を展示していた。
接着剤の殿堂、セメダインブース。
なにがどう特殊かというと、プラモデルのメッキパーツおよびクリアパーツ専用なのだ。
プラモ好きにはかなりありがたい特殊性。
一般的なプラモ用接着剤だと、メッキを溶かして表面をガサガサに荒らしてしまったり、接着した周囲のクリアパーツが曇ったり、というのがある。
この『ハイグレード模型用セメダイン』は、無溶剤・水性タイプの接着剤なので、そういう接着ミスが基本的に無い。これはありがたい。 全体がメッキパーツでできているプラモなんかはきれいに作るのが非常に難しいのだが、これさえあればかなり楽になるんじゃないだろうか。 普通の接着剤よりも硬化時間がかかるのが残念だが、硬化前ならはみ出した接着剤を水で拭き取れるというメリットもある。 よくくっつきそうなガムテも。
さらに、セメダイン初のガムテープ。接着剤メーカーのガムテはさすがに良くくっつきそうな気がする。
ところで「布テープJのJってなんですか?」と聞くと「国産なのでジャパンのJです」ってセメダインの人に堂々と宣言されてしまった。 なんか久しぶりに聞いたな、ジャパンのJ。 名前は脱力系だが、ちゃんとくっつくぞ。
手芸業界はいま布用接着剤がアツい。ということで、もちろんセメダインからも、がっちりくっつく布接着剤『nu〜no!』が登場。
洗濯しすぎてヨレヨレになったTシャツ。でも接着ははがれてない。
ブースでは、実際に『nu〜no!』を使ってビーズなど手芸パーツを接着して洗濯を繰り返すというエクストリームな耐久テストの結果も公開していた。
キルマークのように洗濯回数を正の字で追記していき、現在は150回オーバー。 もはやTシャツ本体の方が着られないレベルまで痛んでいるが、接着したパーツの方はまだまだ大丈夫。 布接着剤で雑巾も作れる、という作例。べたべたしそうな雑巾だ。
色の切り替えが特殊な2色ペンプラスチック成形品メーカーのエポックケミカルは、2色ペン『Batons』を展示していた。
2色といっても、色の切り替え方法がノック式でもロータリー式でもない、第3の2色ペンなのだ(ややこしい。) 2連油性ボールペン、というカテゴリが斬新。
確かに、2連ボールペン。
軸後端のノックを押すと、連なった赤と黒ペンが同時に出てくる。持つときは普通に書くように握って、赤で書きたいなーと思ったらくるっと上下を入れ替えるだけ。
いちいちノックし直す、とか、持ち替えてロータリースイッチを回す、という手間がゼロなので、切り替えはめちゃくちゃ早い。 握った感覚も、見た目ほど違和感はない。普通のペンのように書ける。 持ち方はこんな感じ。本当に違和感は少ない。
実はアジア産の似たような方式のペン(数年前に入手)が僕のコレクションにあったのだが、『Batons』はノック式。
この2連式は本当にスピーディに切り替えができて便利なので、いっそこういう多色ペンのカテゴリとして世界的に定着して欲しい気もする。
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