「極悪非道な人権犯罪への反省が韓日関係改善の第一歩」

2015年萬海大賞・平和賞にアレクシス・ダデン教授
「安倍首相の歴史歪曲にNO」 世界の歴史学者の署名運動を主導
米国人学生に英訳の韓国詩人の詩を数年間読み聞かせ
「澄んだ声と慈悲の心が感じられる」

 ダデン教授は今年、日本の安倍晋三首相の歴史歪曲(わいきょく)に抗議する歴史学者たちの声明運動を主導し、世界の知識人たちの注目を集めた。5月に187人からスタートした署名運動は米国・英国・ドイツ・ノルウェー・スウェーデン・ブラジル・オーストラリアの学者たちの参加で1カ月の間に500人以上に達した。和田春樹東京大学名誉教授をはじめとする日本の知識人たちも続々と参加の意向を明らかにした。ダデン教授はこれまで多くの署名運動に参加してきたが、自ら署名運動を主導したのは今回が初めてだ。教授は「民主主義社会で暮らす知識人が実践を通じて自分の考えを検証するのは特権だ」と語った。

 ダデン教授は高校生だった1986年、1学期の間日本に滞在して日本語を学んだ「知日派」でもある。だが、「安倍首相をはじめとする日本の一部内閣の歴史認識は、日本国民の平均よりもはるかにバランスを失っており、偏っている」という見解を持っている。

 旧日本軍に強制連行された慰安婦問題の責任の所在については明確に言及せず、その一方で軍の保有と交戦権を認めない日本の憲法第9条に対しては廃棄を示唆している点こそ、歪曲された歴史認識を示す代表的な例だというのだ。ダデン教授は「安倍首相は慰安婦問題について『人身売買』と表現しながら、人身売買をしたり指示したりした当時の日本政府の責任については正式に認めていない。終戦70周年を迎える8月に発表される予定の安倍首相の談話にも、慰安婦強制連行の事実を認めた1993年の河野談話を再確認する内容を盛り込むべきだ。極悪非道な人権犯罪(慰安婦問題)に対する変わらぬ反省の意志こそ、韓日の確執を解決するための第一歩になるだろう」と語った。

金性鉉(キム・ソンヒョン)記者
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