2013年7月7日未明、米サンフランシスコ空港で起きたアシアナ航空のボーイング777型機着陸失敗事故で、乗客らがアシアナ航空を相手取り、総額342億ウォン(約37億円)の損害賠償を求める訴訟をソウル中央地裁に起こした。
乗客は今週にも航空機メーカーのボーイング社を相手取る同様の訴訟を米シカゴの裁判所に起こす計画だ。
原告は韓国人27人、中国人25人、韓国在住のインド人1人の計53人。問題の事故をめぐっては、既に数十件の訴訟が米裁判所で進められているが、韓国の裁判所への提訴は初めて。
原告らは訴状で、「アシアナ航空は安全な着陸に要求される技術と経験を備えられるような雇用、教育と管理監督を怠った過失がある。航空会社の不注意で事故が起き、深く傷つけられた」と主張した。
原告はまた、ビジネスクラスの乗客や乗務員には肩と骨盤部分に締める安全ベルトが提供されていたが、残る乗客の安全ベルトは骨盤部分しかなく、飛行機の衝突時に乗客の負傷を軽減する効果的な安全ベルトを提供できなかった過失がある」とも指摘した。
乗客らが脊椎損傷、骨折、打撲、擦り傷などの身体的負傷と精神的被害、事故が配偶者との関係に与えたマイナス影響などを損害賠償の請求理由に含めた。