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【若手記者が行く】
初めて入った「少年鑑別所」の実態とは? 実は、「過去と向き合う場所」だった
「少年鑑別所法」が6月1日、施行された。これまでは少年院法に基づいて設置されていた少年鑑別所だが、新法施行に伴って新たに少年や保護者らからの相談業務にも当たることになった。報道に携わっていれば聞き慣れている施設だが、実際には何をしているのか。よくよく考えてみれば、「少年院」「少年刑務所」などの施設との違いも、今一つ分かっていないことに気づいた。そんなときに、「大津少年鑑別所」(大津市)で市民向けの見学会があるとの情報を入手し、さっそく潜入を試みた。(大津支局 北野裕子)
少年審判の判断材料を調査する場所
まずは、少年鑑別所に関する説明を受けた。
少年が何かの罪を犯したり非行があったりした場合、警察や検察、児童相談所を経て家裁送致された少年に対し、審判を始める前にその少年について詳しく調べる場合に鑑別所へ身柄を引き渡される。
そこで、医学や心理学、社会学などの専門的な見地から、その少年が犯罪や非行に走った背景や動機などを調べ、再犯を防ぐための指針を示す。その行為を「鑑別」と呼ぶ。
収容期間は最長8週間と法で規定されており、実際には4週間程度の収容が多いそうだ。この間にまとめられた調査結果は、少年審判の際に重要な判断材料となる。
つまり、少年に矯正教育が必要かを調査する施設が、少年鑑別所というわけだ。北海道4施設、東京都と福岡県に2施設あり、他の44府県に各1施設ずつで計52施設がある。
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