米国の研究者らが、自らの形状を生かし、障害物が密集する環境を通り抜けられるロボットを開発した。このロボットは、米カリフォルニア大学バークレー校の研究チームがゴキブリから着想を得て開発したもの。研究者らは、このロボットの設計が今後、環境調査や災害時の捜索救助に役立つロボットの設計につながることを期待している。
この研究を率いたのは、博士課程修了後の研究者であるチェン・リー氏。研究チームは、ゴキブリの外皮のような形状のカバーをロボットにかぶせることで、草に見立てた障害物の間をロボットが体を横にひねりながらすり抜けられるようにした。センサーやモーターは一切追加していない。
このロボットの初期性能テストの結果が、英国物理学会出版局が発行する6月23日付のオンラインジャーナル「Bioinspiration & Biomimetics」に掲載されている。
障害物を回避できる地上走行ロボットはこれまでにも開発されてきたが、障害物をかき分けて前進できるロボットはまだほとんどない。
研究チームは草のような縦長の障害物を狭い間隔で配置した人工障害物コースを用意し、コガタドクロゴキブリがコースを通過する際の動きを高速カメラで観察した。コガタドクロゴキブリは熱帯雨林の地面に生息し、日々、草葉や低木、落ち葉、木の幹、キノコ類など、さまざまな障害物に遭遇しながら生きている。
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