株式会社ニワンゴへの申し入れ
昨日C.R.A.C.は、株式会社ニワンゴに対し下記申し入れを行ないました。
申入書
2015年6月21日
株式会社ニワンゴ
代表取締役 杉本 誠司様
対レイシスト行動集団
(Counter-Racist Action Collective)
担当:野間 易通
電話:
電子メール:
担当:大塚 大
電 話:
電子メール:
協力弁護士:神原 元
(武蔵小杉合同法律事務所)
協力弁護士:原田 學植
(東京神谷町綜合法律事務所)
申入れの趣旨
在特会等の「行動する保守運動」関係者が貴社のインターネットサービスにおいて開設し ているアカウントおよびコミュニティの利用状況につき、貴社の定める利用規約違反がな いか調査し適切な措置を講じることを求めます。
申入れの理由
1 大阪高裁判決を経て昨年 12 月に最高裁で確定した京都地裁判決(平成 25 年 10 月 7 日・京都地方裁判所(平成 22 年(ワ)第 2655 号・街頭宣伝差止め等請求事件)判決) の被告である在特会等の「行動する保守運動」関係者が、ニコニコ動画等の貴社のインタ ーネットサービスに多数のアカウントおよびコミュニティを開設しています。
2 前記判決は次の点を認定しています。
(1) 在特会らの活動は「差別意識を世間に訴える」意図で行われたものであったこと
(2) 在特会らは「かねてから差別意識を有して」活動していたものであったこと
(3) 在特会らの活動は表現の自由の範囲を超えたものであったこと
(4) 在特会以外の被告の活動についても、「異なる行動指針を有しているが」、「両者の思想や意図の違いをうかがい知ることはできない」ものであったこと
(5) 被告のうち街頭宣伝行為等に参加しなかった者が、その様子を撮影し動画をインタ ーネットで流布した行為も、民法上の不法行為であり人種差別撤廃条約にいう人種 差別に該当する行為であったこと
3 貴社の定める「niconico 利用規約」(ニコニコ動画利用規約を含む)では、「差別につな がる民族・宗教・人種・性別・年齢等に関する表現行為」が禁止事項とされています。ま た、貴社はその他の規約には、「niconico 利用規約に規定される「禁止事項」が適用され る」旨の定めを置いています。
4 貴社の利用規約における禁止事項の定めは、該当するコンテンツを削除する義務を貴 社が負うことを宣言するものとは言えないものの、禁止コンテンツの指摘を受けながら 自らの裁量をもって禁止コンテンツの放置を続ければ、企業の社会的責任(CSR)に反し た不作為として、貴社のレピュテーション・リスクにつながると考えられます。また、差 別的コンテンツの容認については特に、コンプライアンス上の懸念も生じかねないもの であると考えられます。
5 貴社の100%親会社である株式会社ドワンゴの定める「内部統制システム構築に関 する 構築に関する基本方針」には、「(5)親会社のコンプライアンス委員会に、当社の コンプライアンスに関連する事項を報告し、当社及び当社の子会社の取締役及び使用人 の法令及び定款の遵守に努めるとともに、当社及び当社の子会社の内部通報制度を整備 し、適切な対応を行う」との記述があります。コンプライアンス上の懸念については、貴 社を含む企業集団全体の問題として取り扱われるものと認識しております。
以上の状況に鑑み、本件は貴社および貴社を含む企業集団において早急に対応されるべ き問題と考えますので、前記趣旨の申入れを行うものです。なお、当方で調査したアカウン ト・コミュニティ一覧を添付させていただきますので、ご参考として下さい。
以上
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