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自民委が郵政事業の限度額引き上げを取りまとめ ゆうちょ銀3千万円、かんぽ2千万円に

産経新聞 6月23日(火)11時8分配信

 自民党の「郵政事業に関する特命委員会」が23日の総会で、ゆうちょ銀行への預入限度額を現在の1千万円から3千万円に引き上げることを柱とした提言を取りまとめた。かんぽ生命保険の加入限度額は1300万円から2千万円にする。同日の党総務会を経て正式決定し、政府に伝える。

 両社と親会社の日本郵政は今秋に株式上場を予定。提言では、ゆうちょ銀の限度額を上場前の9月末までに2千万円、2年後に3千万円へ引き上げ、株式売却の進展に応じて限度額自体を撤廃するよう政府に求める。住宅ローンなど新規業務の早期認可も求める。

 実現すればゆうちょ銀は平成3年以来、かんぽ生命は昭和61年以来の限度額引き上げとなり、金融機関の少ない過疎地などで利便性向上が期待される。自民党には、集票力が強い全国郵便局長会の協力を来年の参院選で得る狙いもある。

 ただ金融業界には「民業圧迫」とする批判が根強く、政府が政令改正によって限度額を引き上げるまでは曲折も予想される。

最終更新:6月23日(火)12時40分

産経新聞