パク大統領 政権挙げてＭＥＲＳ対策急ぐ

6月11日 6時52分

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韓国で重い肺炎などを引き起こす「ＭＥＲＳコロナウイルス」の感染者が１００人を超え、観光などへの影響も出始めるなか、パク・クネ（朴槿恵）大統領は、予定されていたアメリカ訪問を急きょ延期し、政権を挙げて対策を急ぐ姿勢を示しています。

韓国の保健福祉省によりますと、重い肺炎などを引き起こす「ＭＥＲＳコロナウイルス」に感染が確認された人は、これまでに１０８人となり、このうち９人が死亡しました。
韓国政府は、感染者と接触した人など、これまでに合わせておよそ３４００人を自宅や医療機関に隔離する措置を取り、感染の拡大を食い止めるための対応を急いでいます。
しかし市民や周辺国の間では不安が広がっており、韓国観光公社によりますと、日本や中国など海外からの観光客のうち、今月１日から９日までの間に、韓国への旅行の予約をキャンセルした人が７万人近くに達したということです。
経済への影響も出始めるなか、韓国では政府の初期の対応に問題があったという見方も強まり、世論調査では大統領の支持率も下がっています。
こうしたなか、チェ・ギョンファン副首相は１０日、緊急の記者会見を開いて、国民に協力を呼びかけたほか、パク・クネ大統領も来週から予定されていたアメリカ訪問を延期することを決めました。
パク大統領としては、保健当局が感染拡大を防ぐための山場だとする今週いっぱい、政権を挙げて対応に当たる姿勢を示しています。