野球:KBO「MERS拡大もリーグ中断は時期尚早」

球団、選手に「外出自粛令」…マスク・ハンドウォッシュ支給も
KBO「感染症『警戒』へ引き上げならリーグ中止・無観客試合も検討」

 中東呼吸器症候群(MERS)感染拡大の兆しが衰えないことから、韓国ではプロ野球選手や監督もマスクをし始めた。

 ハンファの金星根(キム・ソングン)監督は5日から7日まで行われたKTとの3連戦(大田球場)中、マスクを着用していた。クォン・ヒョク=ハンファ=など一部の選手たちも試合前のダッグアウトからマスクを付けた。LGは選手たちにマスクを支給し、球場の行き帰りに着用するよう勧告した。起亜では選手たちの外出を控えさせ、ネクセンでは選手たちにハンドウォッシュを配布した。

 KBOは現在の状況を注視しながら、まず予防に力を入れている。各球団に選手の衛生に関する指針を提供、5日には韓国プロサッカー連盟などほかのプロスポーツ団体や文化体育観光部(省に相当)などと共に対策を話し合った。9日には10球団の社長たちが集まる理事会を開き、関連問題について意見を交わす予定だ。

 一部で取りざたされたリーグ中止問題については、まだ時期尚早との見解を示している。その最大の理由は「現在の状況としては屋外のオープンスペースで行われるプロ野球の試合ができないほどではない」ということだ。KBOのチョン・グムジョ運営育成部長は「球場だけでなく、映画館・大型スーパー・屋外テーマパークといった場所もまだ営業している。まずは政府の対応を見守る」と話している。

 最悪の事態に対するシナリオは用意している。チョン運営育成部長は「政府の感染症警報段階が『注意』から『警戒』に引き上げられたら、リーグ中止や無観客試合をすることについて検討する方針だ。そうした状況になったら、各チームの試合数なども調整する必要があるだろう」と述べた。感染症が地域社会を通じて広がる程度を示す警戒段階では、文化体育観光部が体育・文化・宗教行事などを制限することができる。これまでプロ野球が感染症などを理由に中止されたことはない。

孫章薫(ソン・ジャンフン)記者
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