中東呼吸器症候群(MERS)の感染拡大が長期化すれば、2003年に香港で起きた新型肺炎SARS流行による景気後退や経済的ショックが韓国でも懸念されるとの見方が示された。香港のSARS流行は9カ月続き、外国人観光客が激減し、宿泊・飲食業の売上高が前年比で35.1%も減少した。このほか、製造業(14.0%減)、運輸・倉庫業(9.9%減)、建設業(6.7%減)なども打撃を受けた。
LG経済研究院は8日、「MERS拡大による景気後退」と題するリポートで、「MERSが広がり、長期化した場合、経済的ショックが内需、サービス産業全体に拡大する可能性が高く、香港がSARS流行当時に受けたようなショックを受ける可能性がある」と指摘した。ペ・ミングン責任研究員は「中華圏観光客は過去のSARSの経験があるため、MERSが発生した韓国を敬遠する可能性が高い」と話した。