藤田絢子
2015年6月3日08時25分
高校野球経験者なら一度は憧れる阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)のグラウンドで、勝利チームさながらに曲付きで校歌を歌えるプランを甲子園歴史館がこの春から始めた。OBが青春時代を懐かしんだり、高校球児が夏の選手権大会への意気を高めたり。これまで20件ほどの問い合わせがあり、今後も人気になりそうだ。
「ただいまから、那覇西高校の校歌を斉唱します」。5月29日、兵庫県内の高校との強化試合で関西を訪れていた沖縄県立那覇西高校野球部が「校歌斉唱プラン」を利用した。本番同様、女性のアナウンスを合図に校歌のメロディーが流れると、三塁ベンチ前に整列した29人が歌声を響かせた。
山城和也監督は「夏の舞台の甲子園で歌うことで目標が明確化できるのでは」と申し込んだ理由を話す。玉城大星(たいせい)主将(3年)は「小さい頃からの憧れで感動した。沖縄大会を勝ち抜き甲子園でも勝って今度はホームベース前で歌いたい」。
校歌斉唱プランは、20人以上の学校団体が対象。ブルペンなどを見学するスタジアムツアーに、オプションでつけることができる。甲子園歴史館の担当者によると、これまでのツアー参加者がアカペラで歌い出すことが多かったため、「それやったら、校歌の曲を流して歌ってもらったほうがええんちゃうか」と企画。校歌のみのオプション料金は税込み1万2千円で、バックスクリーンに団体名を表示するセットは計2万円になる。もちろん、甲子園出場の有無は問わない。歴史館の宮脇明さんは「野球部の同窓会にも、もってこいです」とPRしている。
問い合わせは歴史館(0798・49・4509、休館日の月曜日を除く午前10時~午後6時)へ。(藤田絢子)
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