合田禄
2015年5月28日09時56分
狙った通りに遺伝子を改変できる「ゲノム編集」という技術を使ってヒトの受精卵を医療目的で操作することについて、米ホワイトハウスは26日、「現時点で超えてはいけない一線だ」とする声明を発表した。
ゲノム編集によるヒト受精卵の遺伝子操作は、中国の研究チームが先月論文で実験結果を発表した。受精卵を遺伝子操作すると、生まれた子もその子孫もずっと操作された遺伝子を引き継ぐことになるため、科学者から倫理面や安全面を懸念する声があがっていた。
声明で、科学技術担当のホルドレン大統領補佐官は「医療目的での利用は、遺伝子操作された人たちの誕生につながりかねない重大で切迫した問題点を生じさせる。一国の選択が私たち全員に影響を及ぼす恐れがある」と指摘した。(合田禄)
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