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FIFA 2010年W杯招致国が持ちかけか5月28日 12時17分
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FIFA=国際サッカー連盟を巡る事件で、アメリカの司法当局が起訴したFIFAの元副会長に対し、2010年のワールドカップの招致を目指していた国々が自国に投票してもらおうと、巨額の金銭の提供を持ちかけていた疑いがあることが分かりました。
FIFAを巡っては、副会長2人を含む関係者9人がアメリカなどのスポーツ関連企業の幹部ら5人に、サッカー大会のスポンサーの権利の取得などの便宜を図った見返りに多額の金銭を受け取ったとして、組織的不正の罪などでアメリカの司法当局から起訴されています。
アメリカの司法当局が27日、公表した起訴状によりますと、このうちジャック・ワーナー元副会長に対しては、2010年のワールドカップの招致を目指していた国々が自国に投票してもらおうと、巨額の金銭の提供を持ちかけていた疑いがあるということです。
具体的には、2004年に行われた開催地を決めるための投票を前に、モロッコが元副会長側に100万ドルを支払うことを提案したほか、南アフリカ側も1000万ドルを提供することを持ちかけたとしています。最終的に開催地は南アフリカに決まりました。
アメリカのメディアによりますと、ジャック・ワーナー元副会長は27日、母国のトリニダード・トバゴの警察に出頭し、逮捕されたということです。
アメリカの司法当局が27日、公表した起訴状によりますと、このうちジャック・ワーナー元副会長に対しては、2010年のワールドカップの招致を目指していた国々が自国に投票してもらおうと、巨額の金銭の提供を持ちかけていた疑いがあるということです。
具体的には、2004年に行われた開催地を決めるための投票を前に、モロッコが元副会長側に100万ドルを支払うことを提案したほか、南アフリカ側も1000万ドルを提供することを持ちかけたとしています。最終的に開催地は南アフリカに決まりました。
アメリカのメディアによりますと、ジャック・ワーナー元副会長は27日、母国のトリニダード・トバゴの警察に出頭し、逮捕されたということです。
これについて、ジャック・ワーナー元副会長は27日、母国のトリニダード・トバゴの警察に出頭する前に現地メディアのインタビューに応じ、「弁護士と話を進めており、この問題について話したくない。ただ、動揺はしていない。FIFAの職務からは4年前に離れており、トリニダード・トバゴに尽くすと決めている」と述べて疑惑を否定しました。
そのうえで、「アメリカがFIFAの会長選の2日前に、こうした発表を行ったのは不思議なことだ」と疑問を投げかけました。
また、南アフリカのサッカー協会の広報担当者は27日、ロイター通信に対し「こうした疑惑に根拠はなく、証拠があるなら示してほしい。われわれの招致活動はマンデラ元大統領など高潔な人々によって行われた」と述べ、疑惑を否定しました。
そのうえで、「アメリカがFIFAの会長選の2日前に、こうした発表を行ったのは不思議なことだ」と疑問を投げかけました。
また、南アフリカのサッカー協会の広報担当者は27日、ロイター通信に対し「こうした疑惑に根拠はなく、証拠があるなら示してほしい。われわれの招致活動はマンデラ元大統領など高潔な人々によって行われた」と述べ、疑惑を否定しました。
米司法当局「腐敗一掃まで捜査続く」
アメリカ司法省のリンチ長官やFBI=連邦捜査局のコミー長官は27日、ニューヨークで記者会見を行いました。会見場には世界各地のメディアから大勢の記者が詰めかけ、関心の高さをうかがわせました。
この中で、リンチ司法長官は「ワールドカップを開催し、サッカーの清廉さを守る責任ある立場にありながら、サッカービジネスを腐敗させ、私腹を肥やしてきた」と述べ、厳しく批判しました。
また、事件が、20年以上にわたる関連業界との間の賄賂のやり取りや、マネーロンダリングに及ぶほか、2010年のワールドカップ開催地を決めるため2004年に行われた投票や、2011年に行われたFIFAの会長選挙でも賄賂のやり取りが行われていたと指摘し、捜査が広範囲にわたっているとしています。
そして、今後、スイスの司法当局と協力してチューリヒで逮捕されたFIFAの関係者の身柄の引渡しの手続きを進めるとしています。
一方、リンチ長官は、FIFAのブラッター会長も捜査の対象になっているかという質問に対し「現時点で捜査は継続中でコメントできない」と述べ、明確な言及を避けました。
また、FBIのコミー長官は「サッカーは貧富に関係なく、男女を問わず誰でもが楽しめるスポーツだ。しかし、私腹を肥やそうとする者により、このスポーツがハイジャックされ、平らで美しいフィールドがねじ曲げられてきた。腐敗が一掃されるまで捜査は続く」と述べ、今後の捜査への意気込みを強調しました。
さらに、一緒に会見した日本の国税庁に当たるIRS=内国歳入庁の責任者は「これは、まさに『不正のワールドカップ』だ。そして、きょう、われわれはFIFAに対してレッドカードを提示した」と述べ、サッカー界に根深く広がる腐敗を強く批判しました。
この中で、リンチ司法長官は「ワールドカップを開催し、サッカーの清廉さを守る責任ある立場にありながら、サッカービジネスを腐敗させ、私腹を肥やしてきた」と述べ、厳しく批判しました。
また、事件が、20年以上にわたる関連業界との間の賄賂のやり取りや、マネーロンダリングに及ぶほか、2010年のワールドカップ開催地を決めるため2004年に行われた投票や、2011年に行われたFIFAの会長選挙でも賄賂のやり取りが行われていたと指摘し、捜査が広範囲にわたっているとしています。
そして、今後、スイスの司法当局と協力してチューリヒで逮捕されたFIFAの関係者の身柄の引渡しの手続きを進めるとしています。
一方、リンチ長官は、FIFAのブラッター会長も捜査の対象になっているかという質問に対し「現時点で捜査は継続中でコメントできない」と述べ、明確な言及を避けました。
また、FBIのコミー長官は「サッカーは貧富に関係なく、男女を問わず誰でもが楽しめるスポーツだ。しかし、私腹を肥やそうとする者により、このスポーツがハイジャックされ、平らで美しいフィールドがねじ曲げられてきた。腐敗が一掃されるまで捜査は続く」と述べ、今後の捜査への意気込みを強調しました。
さらに、一緒に会見した日本の国税庁に当たるIRS=内国歳入庁の責任者は「これは、まさに『不正のワールドカップ』だ。そして、きょう、われわれはFIFAに対してレッドカードを提示した」と述べ、サッカー界に根深く広がる腐敗を強く批判しました。