内田衛の日々是投資

ついに日経平均はバブル状態に入った?

東芝やシャープが急落しても関係ない!?

東芝は不正会計処理で決算延期。田中久雄社長は説明に追われたが、日経平均はスルスルと上昇中だ(撮影:尾形文繁)

日経平均株価は、2万円手前でうろうろするのかと思っていたら、あれよあれよという間に2万0500円台を突破するなど、スルスルと上昇。カリスマ投資家の内田衛氏は、この間相場とどう向き合っていたのか。いつものように投資日記」で振り返ってみよう。

東芝&シャープショック?でも日経平均は大幅高

【5月11日(月)】5月8日に業績予想の未定への修正と2015年3月期末配当の無配を発表した東芝(6502)が、80円(16.55%)ストップ安の403.3円。また、資本金1億円に減資と報道されたシャープ(6753)も、80円ストップ安の178円で寄り付き、終値は68円安(26.35%)の190円と大暴落。東芝&シャープショック?だが、日経平均株価は、米4月雇用者数が予想を上回り、NYダウの大幅高(267ドル高)を受けて、241円高の1万9620円と続伸。

【5月12日(火)】NYダウは、ギリシャ離脱観測高まり、85ドル安の1万8105ドルと3日ぶり反落。昨日、80円ストップ安の東芝が売り気配スタート。9時6分、23.3円安の380円で寄り付いたところを5万株買う。9時15分に375.2円の安値を付けたが、大引けでは2.6円安の400.7円。出来高4億2488万1000株と第1位。30年間株式投資をしてきて、本日初めて「大チョンボした」東芝株を買う。日本を代表する銘柄がこのようなことになるなんて、本当に珍しい。

NYクリスティーズ競売で、1955年に描いたピカソの絵画「アルジェの女たち」が史上最高値215億円(約1億7900万ドル)で落札された。落札者は明らかにされていないそうだ。今がバブルかどうかわからないが、バブル時によくあるニュースとして、これは一つのバブルのサインか?

【5月13日(水)】午前3時、日経225先物は、150円安の1万9520円。NYダウは、36ドル安の1万8068ドルと小反落。東芝が、22.1円高の422.8円とリバウンド。

日経平均は、130円ほど安い場面もあったが、139円高の1万9764円と4日続伸。23時45分、東芝より開示情報発表。「現時点で判明している過年度修正額見込みは、2011年度から2013年度までの累計の営業利益ベースでマイナス500億円強を見込む」ということだった。

この期間の営業利益の合計額6917億円の1割弱であるし、15年3月期の営業利益は前期比13%増の3300億円と25年ぶりの最高の予想だった。この程度の修正で終わってくれれば、株価は元に戻るのではないかと期待。言葉は悪いが、東芝は「腐っても鯛」銘柄。

次ページ思ったとおり、東芝で「巨額の含み益」
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