新入生14人がすべて女の子――。石川県七尾市の市立和倉小学校(和倉町ひばり3丁目)に、今春そんな学年が偶然できた。同校では記録が残る1941年以降で初めて。とまどいもあるが、先生たちは自然体で見守っている。ピカピカの「女子組」を訪ねた。

 「ハーイ!」「ハーイ!」。授業中、手を高く挙げる女の子たちの甲高い声が教室いっぱいに響く。給食の時間には「やきそばおいしい」「せんせい、おかわりいいですか」。とにかくみんな元気によくしゃべる。

 入学から約1カ月半。みんなは、クラスに男の子がいないことをどう思っているのだろう。

 保育園では男の子と一緒に過ごした子が多いが、大橋美月(みつき)さんは「いじわるをしてこないからいい」と言う。すると、奥村凛(りん)さんは「やさしい子もいたよ」。

 もし男の子が入ってきたら? 鹿山萌々(もも)さんは「いっしょにドッジボールしたい」。黒嶋明音(あかね)さんは「おもしろいことをいってくれる子がいい」。舛田理央(りお)さんは「おとこの子となかよくなりたい」と打ち明けた。