小型無人飛行機「ドローン」をめぐる論議がかまびすしい。
「反原発」をアピール、「安倍(晋三)首相へのドローンによる体当たりテロも考えていました」と、供述した山本泰雄被告(40)が、首相官邸をドローンで襲撃したかと思えば、動画共有サイトにドローンの飛行状況を配信していた15歳の無職少年が、浅草3社祭りで行うとした「飛行予告」が威力業務妨害にあたるとされ、警視庁に逮捕された。
ドローンの危険性と将来性
こうしたドローンの危険性が伝えられる一方で、5月20日から22日にかけて、千葉の幕張メッセで、「第1回国際ドローン展」が開催され、3日間で1万人を集めて盛況だった。そこでは、各社がドローンの商業利用をアピール、「10兆円の経済効果がある」とされるドローンの将来性が窺われた。
まさにドローンの「功罪」が問われ、「光と影」が明らかになった。それだけに規制論議が活発になった。
現在、ドローンは家電量販店やインターネットで誰でも買うことができるし、飛行を直接規制する法律もない。擬似的テロや悪質ないたずらが発生した以上、規制やルール作りが急がれるのは当然だろう。
だが、一方で過剰な規制は産業の芽を潰す。はじを
幕張のドローン展で明らかになったのは、商業化はこれからで、パソコンの世界に例えるなら1990年頃の「普及前」の段階であることだ。
趣味の世界から実用の世界に入ってからのパソコンは、それ抜きにビジネスが成り立たないほど重要なツールとなった。ドローンもやがて、物流・サービス、調査・設計、探知・警備などの分野で欠かせないものになるだろう。
それだけに、拙速なルール作りは危険だが、相変わらずの「縦割り行政」のなか、ドローン規制に関係する、警察庁、国土交通省、経済産業省、文部科学省、総務省などが主導権争いをしている。
- 「官邸ドローン事件」で恥をかき、総監人事も揺れている警察は規制強化に躍起。国交省と対立も (2015.05.28)
- 高倉健没後半年――遺骨やお墓をめぐる養女と親族たちとの「水面下の」事情 (2015.05.21)
- 拉致問題で誠意ある回答のない北朝鮮を恫喝!? 朝鮮総連トップ次男逮捕の裏側 (2015.05.14)
- アベノミクス成長戦略の目玉、関西空港コンセッション「2・2兆円入札」が 官の論理優先で迷走中 (2015.05.07)
- 日大理事長兼JOC副会長と山口組組長の写真が海外メディアで報じられ、下村文科相が調査を約束 (2015.04.23)
-
-
-
伊藤博敏「ニュースの深層」 「官邸ドローン事件」で恥をかき、総監人事も揺れている警察は規制強化に躍起。国交省と対立も (2015.05.28)
-
ITトレンド・セレクト最先端AI「ディープ・ニューラルネット」をロボットに搭載する動きが始まる (2015.05.28)
-