核問題:韓米中が北京で協議、北朝鮮には圧力か

 また、韓米も「北朝鮮の真意を探るための対話」という名目で、北朝鮮側と前提条件なしで会う用意があるとしている。「真剣な非核化措置」を条件に掲げた公式交渉とは異なり、ハードルを大幅に下げた格好だ。

 北朝鮮がある程度の誠意を見せれば、米国のソン・キム特別代表が訪朝を目指すとの見方もある。今年1月にもソン・キム特別代表は、東京で韓米日による3カ国協議を終えた後、北京入りし、米朝対話を目指した。米国は北朝鮮側の代表が北京に来ることを求めたが、北朝鮮側はソン・キム代表が平壌に来るよう強く求め、結局両者の接触は実現しなかった。

 外交筋は「米国側は当時、平壌に行けば北朝鮮が主導権を握っているとの誤解を与えると懸念して拒否した。現在は形式よりも対話再開のきっかけをつかむことが重要だとの共通認識がある」と述べた。 

 無論こうした各国の思惑がどれだけ現実になるかは分からない。最近の北朝鮮が予測不可能な動きを見せているためだ。金正恩氏によるロシア訪問撤回、潘基文(パン・ギムン)国連事務総長による開城工業団地訪問を直前に拒否した点、玄永哲(ヒョン・ヨンチョル)人民武力部長の粛清など一連の事態からみて、北朝鮮内部で合理的な意思決定システムが働いているかどうかを疑問視する向きもある。

 韓国政府関係者は「万一今回も対話再開に向けた努力が失敗に終われば、米国で北朝鮮核問題に関するアジェンダが完全に後退する可能性もある。そのため、何か突破口が必要だとの点が各国にあるが、アプローチは慎重に進めることになる」と述べた。

イム・ミンヒョク記者
前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連フォト
1 / 1

left

  • 核問題:韓米中が北京で協議、北朝鮮には圧力か

right

関連ニュース