特別委運営:維新・下地氏が「存在感」 自民・民主は困惑

毎日新聞 2015年05月27日 22時08分(最終更新 05月27日 22時19分)

下地幹郎元郵政担当相
下地幹郎元郵政担当相

 衆院平和安全法制特別委員会で、維新の党の下地幹郎元郵政担当相が特異な存在感を示している。自民党と野党第1党の民主党の理事が「筆頭間協議」で運営方法を決めるのが慣例だが、特別委では下地氏が主張し、自らを加えた「3者協議」が続いている。下地氏の突出に自民、民主は困惑ぎみだ。

 「筆頭間という言葉を使うなら出て行く」。25日の特別委理事懇談会で、自民の江渡聡徳氏が民主の長妻昭氏を「長妻筆頭」と呼んだことに下地氏が猛反発。以来、異例の3者協議が定着した。特別委での野党優先の質問時間の配分は、元自民の下地氏が主導して実現した。

 自民は下地氏を味方につけて「円満運営」を狙うが、「民主につけば野党に主導権を取られる」との警戒感の裏返しだ。民主も自民幹部と懇意の下地氏の仲介がどこまで本気なのか、真意を測りかねている。下地氏本人は周囲に「維新が安保法制のキャスチングボートを握る」と漏らしている。【福岡静哉】

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