バルミューダ「The Toaster」(2万2900円)。カラーはブラックとホワイトの2色
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 バルミューダは2015年5月27日、スチームと庫内の温度をきめ細かく制御することでおいしくパンが焼けるというオーブントースター「The Toaster」を発表した。同日よりバルミューダオンラインストアで先行予約受付を開始。その後は順次、二子玉川 蔦屋家電、ザ・コンランショップ(キッチン、丸の内)他、百貨店などで先行予約を開始し、出荷は6月中旬を予定している。価格は2万2900円。

最大の特徴はスチームと“完ぺきな”温度制御

バルミューダ 寺尾玄社長
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 2010年5月に「GreenFan(グリーンファン)」で高級扇風機市場を作ったバルミューダが新製品を発売するとあって、発表会の会場には多くの報道関係者が駆け付けた。ステージ上の「BALMUDA」のロゴの下には「Hello Kitchen!」というロゴが連ねられており、登壇した寺尾玄社長はこれを「2015年のバルミューダのキーワード」と説明。“プレミアムキッチン家電”市場参入への思いが込められているようだった。

 The Toasterの大きな特徴は2つ。

 1つは加熱した水蒸気を使うことだ。製品の扉を開くとあらわれる、天板手前にある注入口から、付属の専用カップで約5ccの水を計り入れると、トースター内部前面を伝うように配置されたパイプを伝い、下部に設置されたボイラー部分に流れ込む。ボイラーの下には専用のヒーターがあり、水がスチームになって庫内に充満する仕組みだ。

 もう1つの特徴は、寺尾社長が「完ぺきな」と語る、コンピューターによる庫内の温度制御だ。従来のオーブン式のトースターは、庫内上下に配置されたヒーターで一度過熱を始めると温度は上昇するだけで温度制御はしないのが一般的だ。それを、「トースターとしてはあり得ないくらい」(寺尾氏)きめ細かくプログラミングし、“完ぺきな”温度制御ができるようにしたのだという。

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 またもう1つ見逃せないのが、5つのモードを設けていること。トーストモード、チーズトーストモード、フランスパンモード、クロワッサンモード、そしてパン以外のグラタンや餅を焼くときなどに使えるクラシックモード(300W、600W、1300Wが選択可能)。これらから、調理に適したモードを選択し、それぞれが「最もおいしい状態」にできるようにしたという。

 ちなみにスチーム方式にたどり着いたのは「土砂降りの中のバーベキューで食べた、グリル焼きのトースト」とバルミューダのファンという行列のできる吉祥寺のパン屋「ダンディゾン」のパンや厨房での体験だと、偶然が必然を生むかのような、バルミューダらしい逸話も披露していた。

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