葛西水族園、クロマグロ来月中の搬入中止も

2015年5月28日6時0分  スポーツ報知
  • スマ11匹が相次いで死んだ葛西臨海水族園の大型水槽(写真は22日撮影)

    スマ11匹が相次いで死んだ葛西臨海水族園の大型水槽(写真は22日撮影)

 クロマグロなどが大量死した東京都立葛西臨海水族園(江戸川区)で、22日に回遊魚の大型水槽に29匹搬入したスマのうち11匹が死んだことが27日、分かった。同園で解剖したところ、背骨や頭蓋骨の骨折が判明した。スマはクロマグロと同じサバ科。

 スマは、搬入翌日となる23日から毎日1~3匹死んでいる。同園が水槽付近のビデオカメラで確認したところ、数匹は水槽のアクリル板に激突していた。この日も2匹死に、死亡個体の病理検査を日大に依頼した。残り18匹の中には食欲のない魚もいるという。

 同園は、クロマグロが残り1匹となった大型水槽に、6月中に約50匹を追加し「クロマグロ水槽復活」を目指している。ただ、今回の事態を受け飼育責任者は「最近10年で5日間でスマ11匹死んだことは記憶にない。このまま減り続けたらクロマグロの搬入の中止も考えられる」と話した。27日午後6時時点で、水槽にはクロマグロ、スマの他に、15日に搬入したサバ科のハガツオ19匹、温帯地域に住む小魚のタカサゴ約500匹、アカシュモクザメ2匹がいる。

 同園では、昨年12月1日に計165匹いたクロマグロなどが相次いで死に、ウイルスが検出されたが、死因は特定されていない。因果関係は不明だが、11月初旬のスマ31匹の搬入を機に魚の減少が始まった。この日までに死んだスマと同じ和歌山県内から仕入れたものだという。

(江畑 康二郎)

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