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【神奈川】精神障害 啓発とケア 横浜・泉区に就労支援施設
うつ病や統合失調症などの精神障害者を支援しつつ、健常者にも理解を深めてもらおうと、就労支援と啓発活動を手掛ける施設「ゆめが丘DC」が、横浜市泉区にオープンした。運営するNPO法人「シルバーリボンジャパン」の関茂樹さん(33)は、「精神障害の正しい情報を発信したい」と話している。 (志村彰太) シルバーリボン活動とは、米国で一九九三年に始まり、精神障害が脳や心の病気であることを知ってもらい、誤解や偏見を解こうという取り組み。賛同者は、リボンの形をした銀色のピンバッジやステッカーを購入する。現在はメキシコやシンガポールなどにも広がっており、日本では二〇〇二年に福島県楢葉町の男性が持ち込んだ。 関さんも精神疾患の経験者。十九歳のとき、何の前触れもなくうつ病を発症し、治療に三年かかった。なかなか理解されず、周囲との摩擦を経験。精神障害のことを広く知ってもらう必要性を感じた。 夜間大学在学中の〇七年、シルバーリボン活動を知り、東京都豊島区に拠点を設けて協力してきた。卒業後の一一年、精神保健福祉士の資格を取得。東日本大震災を受けて、日本で活動を始めた男性が避難した福島県いわき市に滞在し、被災者の心のケアにあたった。 この経験を通じ、「啓発に加え、自ら精神障害者の支援もしたい」と、今年四月に故郷の横浜市泉区に戻って「DC」を開いた。スタッフは関さんを含めて五人。利用者は五人で、最大二十人受け入れられる。利用者は畳の縁を縫い合わせたバッグや、プリザーブドフラワーなどを製作して「DC」のホームページで販売し、社会復帰を目指す。 関さんたちは啓発も引き続き手掛け、「DC」でピンバッジを買うこともできる。三十一日には東京・池袋でメンタルヘルスを考える催しを開く。問い合わせは、ゆめが丘DC=電045(438)9315=へ。 PR情報
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