Updated: Tokyo  2015/04/10 17:36  |  New York  2015/04/10 04:36  |  London  2015/04/10 09:36
 

市場に「フリーランチ」はない-教訓学ぶのはETF投資家か

Share Google チェック

  (ブルームバーグ):普通、市場に「フリーランチ」はない。2008年の金融危機後、取引の少ない高利回り債への簡単かつ安価な投資手段として、債券上場投資信託(ETF)の人気が高まっているが、こうしたETFを買い込んだ投資家は痛い教訓を学ぶことになるかもしれない。

毎営業日、取引所で売買されているETFを買うのは簡単だ。投資家はオンラインでクリックすれば購入できる。だがそれこそ問題だ。実際に売り手や買い手を見つけたり交渉したりするため数時間、あるいは数日間を費やしている債券トレーダーはただ働きしているわけではない。

今のところ高リスク債の買い手を見つけるのはそれほど難しくない。世界中の中央銀行が刺激策を打ち出しているおかげだ。バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数によれば、ドル建て社債(全格付け)のリターンは09年末以降で、年平均プラス7.3%となっている。

こうした状況は恐らくいずれ変わるだろう。そして誰かが代価を支払う必要が生じる。英銀ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS )の欧州マクロクレジット調査責任者アルベルト・ガロ氏は、こういったETFの末端投資家が負担を引き受けざるを得なくなる可能性が高いと指摘する。

同氏は9日のリポートで、「資産運用担当者は引き続き投資家に『無料の流動性オプション』を提供している。投資家はいずれこの対価を前もって支払うかボラティリティ(変動性)拡大という形で負担を求められるだろう」とコメントした。

関連ニュースと情報:怖いのは「ポリシーエラー」-債券市場に広がる居心地の悪さ夢心地のはずが資金流出-ジャンク債投資家が不安なこれだけの理由トップストーリー:TOP JK<GO>海外トップニュースの日本語画面:TOP JI<GO> 

原題:Newsflash for Bond ETF Buyers: Junk Traders Don’t Work for Free(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Lisa Abramowicz labramowicz@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先: Caroline Salas Gage csalas1@bloomberg.net David Papadopoulos

更新日時: 2015/04/10 12:13 JST

 
 
 
最新のマーケット情報を携帯でご覧いただけます。ぜひご利用ください。