亀岡龍太、藤波優
2015年4月6日15時15分
徳島空港(徳島県松茂町)で5日、滑走路に車両があるのに管制官が着陸許可を出し、日航機が着陸をやり直したトラブルで、日航機が車を発見してから回避のために急上昇するまで15秒程度だったとみられることが国土交通省航空局への取材でわかった。
国交省によると、着陸許可を受けた日航機は滑走路の東側から車輪を出して進入。滑走路の東端付近で副操縦士が2500メートルの滑走路の中間地点付近で白い作業車を発見し、機長が着陸回避を決断した。車輪は作業車の約800メートル手前で接地したが、急上昇で危険を回避した。この間、約15秒だったとみている。
徳島空港は民間と海上自衛隊が共用し、管制は海自徳島教育航空群が担っている。同航空群によると管制業務は通常4人態勢だが、日航機に着陸を許可した当時、管制室には1人しかおらず、ほかの3人は別の階で別の業務をしていたという。広報室は「土日曜は訓練飛行を行わずに民間機しか発着しないため、管制業務は1人でも担当が可能で、法的にも問題はない」と説明している。
同航空群によると、管制官は5日午前10時40分、作業車へ滑走路への進入を許可した。車には業務委託先の外部社員1人が乗車していた。その15分後の午前10時55分に、乗客乗員67人を乗せた日航機に着陸を許可したが、作業車には滑走路外への退避を指示していなかった。(亀岡龍太、藤波優)
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