【会見資料】STAP細胞:「あることを示す証拠はない」若山教授

2014年06月16日

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 STAP細胞論文不正問題をめぐり、共著者の1人で論文の撤回を最初に提案した若山照彦・山梨大教授(47)が16日、同大で会見した。第三者機関に依頼した細胞の解析結果を公表した。

 解析したのは、STAP細胞に増殖能力を持たせた「STAP幹細胞」で、責任著者である小保方晴子・理化学研究所研究ユニットリーダーから受け取って保管していたもの。その結果、幹細胞の由来となるマウスの系統は一致したが、若山教授が小保方氏に渡したマウスから作ったものではないと判定された。小保方氏が所属する発生・再生科学総合研究センターによる確認実験でも、まったく同じ結果が出たという。

 若山教授は「現時点で、STAP細胞があることを示す証拠はない。解析結果を聞く限り、自分が使っていたものは何なのか、もっと分からないものになってしまった」と語った。

 「STAP細胞はあるのか」との報道陣の質問には「STAP細胞があるという証拠は、すべての解析結果から否定されているが『絶対にない』という証拠は出せない」と言葉を濁し、小保方氏に対して「この問題を解決するためにできる限りのことをした。自身で解決に向けて行動してほしい」と話した。

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