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電動車いす 重大事故が集中

03月31日 22時20分

電動車いす 重大事故が集中

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ハンドルがついた電動車いすの事故が全国で相次いでいますが、この3年ほどの間に起きた13件の重傷・死亡事故のうち10件までが、松山市にある同じメーカーの製品に集中していることが、消費者庁の安全調査委員会、いわゆる消費者事故調の調査でわかりました。
事故の頻度は他社の製品の10倍以上で、製品の構造が原因の1つと見られることから、メーカーは、改善を検討することにしています。
重大な事故が相次いでいるのは、松山市に本社がある農業機械メーカー、アテックスが製造する電動車いすで、他社のブランドで販売されているものも含め、これまでに全国で8万台余りが出荷されています。
身の回りの事故の原因を調べる消費者事故調が去年11月から、こうした、ハンドルのついた電動車いすの事故を調査した結果、平成24年度以降の2年8か月の間に消費者庁に報告された13件の重傷・死亡事故のうち、8割近い、10件までがこの会社の製品で起きていて、あわせて6人の利用者が死亡していたことがわかりました。
事故は、お年寄りらが乗っていて道路脇に転落したり、踏切で列車にはねられたりして起きています。
原因の1つとして消費者事故調は、この会社の製品のアクセルレバーが、他社のものと違って、ハンドルより4センチ高い位置に付いていることがあるとみています。
操作しやすい反面、具合が悪くなってうなだれたり、意図せずに触れたりして誤ってレバーを押し、前に進んでしまうおそれがあるということです。
このため、消費者事故調はメーカーに改善を促し、それに対し、メーカーは、アクセルレバーのつけ方などについて、改善を検討することを事故調に伝えました。
国内ではこれまでに、ハンドルがついた電動車いすが、およそ47万台販売されていますが、このうち、このメーカーの製品は8万台余りで、重大な事故は、他社の製品全体の10倍以上の高い確率で起きています。
これについてメーカーのアテックスはNHKの取材に対し「アクセルレバーは利用者が操作しやすいように高い位置に付けてきた。今後、ハンドルとアクセルレバーの位置関係や操作方法について、改善を検討したい」と話しています。

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