ビー・エム・ダブリューが電気自動車(EV)「BMW i3(以下i3)」を2015年4月1日から、総合オンラインストアのAmazon.co.jp(以下アマゾン)で販売している。自社以外のウェブサイトを通じて新車の販売を行う自動車メーカーは、ビー・エム・ダブリューが日本で初めて。

“次世代モビリティ”だから新たな販売モデルを採用したかった?

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 BMWの中でもサブブランド、BMW iの第1弾モデルとして2014年4月5日に日本での販売が始まったi3は、走行時だけでなく、製造工程においても環境に配慮したEVだ。iシリーズを製造するライプチヒ工場では、同社の他の生産工場に比べ、消費電力を50%、水の使用量を70%、騒音を50%それぞれ削減し、再生可能エネルギーを100%使用しているという。またCFRP(カーボンファイバー強化樹脂)を量産車としては初めてボディーに採用し、シートにはPETボトルのリサイクル材を含む100%再生素材を使用するなど、クルマとしてのライフサイクルで環境を意識している。

 そのi3を、なぜアマゾンで販売するのか。

 ビー・エム・ダブリュー 広報室の星川 聡氏によれば、「昨年の導入当初から、“持続可能なプレミアム・モビリティ”をうたう次世代型EVとして、販売面でも革新的なことをするという方針があった。現在日本国内にBMWの正規販売店が185店舗あり、そのうち46店舗でiシリーズを扱っており、各店舗に専門トレーニングを受講したBMW i専任のセールススタッフがいる」という。また販売店が近くにないエリアに対しては販売に際し、ビー・エム・ダブリューの社員が「モバイル・セールス・アドバイザー(移動型セールス)」としてその販売店に赴き対応できるようにするなど、新しい販売モデルを採用したのだという。アマゾンでの販売は、こうした新しい販売モデルの1つだ。