「自治は神話である」―。1963年3月5日、キャラウェイ高等弁務官は那覇市内・ハーバービュークラブの「金門クラブ3月月例会」に招かれ演説。翌6日の琉球新報朝刊は1面で演説内容を次のように記す。
「自治とは現代では神話であり存在しない。琉球が再び独立国にならないかぎり不可能」「琉球政府への権限委譲は行政命令にも規定し、努力も払われているが現在の琉球政府の状態ではまだまだ」
演説は県民の「自治権拡大」の熱望に冷水を浴びせ、同日夕刊で立法院野党各党は猛反発した。
「沖縄が植民地であることを弁務官自身が裏づけた民主主義の否定」(安里積千代社大党委員長)、「弁務官は法なりの独裁支配、植民地支配」(岸本利実社会党政審会長)、「沖縄県民の解放の盛り上がりに弁務官が直接統治による弾圧に出ることを示す」(古堅実吉人民党書記長)。
キャラウェイ弁務官は1961年2月に沖縄着任。64年7月退任までの3年半、絶対権力者として君臨し、“キャラウェイ旋風”の異名を残した。
本紙紙面から「本土集団就職を中止せよ 民政府通達」(63年6月27日朝刊)、「本土就職中止指示を撤回」(同28日夕刊)、「所得税引き下げストップ」(62年6月24日朝刊)、「公共建物の日の丸掲揚許可 祝祭日と正月」(61年6月24日朝刊)、「Aサインの新制度実施」(62年4月28日夕刊)など、豪腕ぶりがうかがえる。
高等弁務官:米軍統治下の1957年から72年、6代にわたる沖縄統治の最高責任者。米国防長官が大統領の承認を得て現役軍人から選任。司法、立法、行政の全権を掌握し、琉球政府行政主席、一般職員の罷免、法令制定・改廃、立法法案の拒否、裁判権移送などの権限を行使した。
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